長く息づく建築:神奈川県立青少年センター

長く息づく建築:神奈川県立青少年センター

こんにちは、kuwayamaです。

先日、友人の結婚パーティーで横浜の会場に
行く途中のバスの中から、打ちっぱなしコンクリートの
立派な建物を見かけました。
場所は、桜木町駅から野毛山動物園の方に向かう坂の中腹。

気になってよくよく見てみると、
神奈川県立青少年センター」という施設でした。

調べたところ、前川國男の設計で、
なんと昭和37年竣工の築53年!

ーちなみに、前川國男氏は、東京帝国大学卒業後、
パリでコルビュジエに師事し、
帰国後はレーモンド事務所(フランク・ロイド・ライトの弟子)で
働いたのち、独立しました。ー

老朽化や耐震の問題、所有者の都合など様々な事情で
取り壊されてしまう名建築も少なくない中、
この神奈川県立青少年センターは、平成17年に
長寿命化させる大規模改修工事が行われました。
建物を補修・補強するだけでなく、時代に合わせて
空調や電気等の設備のアップグレードや、
施設の中身の更新などがされています。

平成22年には、BELCA賞ベストリフォーム部門
受賞しています!

今回この賞の存在を初めて知ったのですが、
公共建築や学校や個人の邸宅だけでなく、
中古マンションで受賞しているところもありました!

 

■大倉山ハイム3号棟~8号棟住宅(昭和54年築)
l106

 

キングホームズ代官山(昭和50年築)
l100

 

その他にも、、
■たまむすびテラス(昭和36年築)
東急ドエル桜台コートビレジ(昭和45年築)

など。

所有者や利用者が同じ建物に愛着を持ち、
長く使い続けて行くためのヴィジョンを共有して、
努力と時間ともちろんお金も掛けることで
50年、100年、それ以上、と
建物が長く生き続けていくのですね。

中古マンションに住む場合、
築年数や管理組合によってタイミングは
異なるものの、いずれは理事会などで
議題にあがるであろう建替え問題。

時代の流れや経済に惑わされること無く、
本当の価値とは何か、ということを
まずは今あるものを見直し、
大切にするところから考え始めるひとが、
どんどん増えてくれたらいいな〜と思います。

 

冒頭で紹介した「神奈川県立青少年センター」の隣には、
同じく前川國男氏が設計した県立図書館と音楽堂もあり、
そちらも建築物としてとても面白いようなので、
建築見学のためだけでも良し、
野毛山動物園に行くついででも良し、
ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか〜?

kuwayama

写真出典:http://www.belca.or.jp/belca4.htm

 

【次回、5月14日(土)10時〜開催予定!】☆ご参加受付中です!

 

blog_case47_600_100

 

関連記事

23分の4 〜品川区五反田・旗の台〜 こんにちは、kuwayamaです。   ...
部屋と豆乳と私 こんにちは、kuwayamaです! いきなりですが、 み...
リノベのお金事情(6):省エネリノベで固定資産税の減額措置... こんにちはokanoです。 住宅ローンやリフォームロー...

スタッフのつぶやきカテゴリの最新記事