そのキッチンのレイアウト、もう一度考えてみませんか?

そのキッチンのレイアウト、もう一度考えてみませんか?

美味しいものを食べるという幸せと結びついた場所だからでもあるかもしれません。お客様からキッチンにはこだわりたいというお声よくいただきます。様々な機能の設備機器やデザインのテイストなど考えなければいけないポイントはたくさんありますが、土台となるキッチンのレイアウト次第ではリビングとダイニングを圧迫しかねない結果になるんです。様々なこだわりのポイントを抑えつつLDK全体として気持ちのいいプランになるようにキッチンのレイアウトのバリエーションを整理してみましょう。

アイランド型-EcoDecoの事例には意外と少ない

EcoDecoのお客様から「アイランド型のキッチンにしたい」というご要望は多くいただくのですが、いわゆる島のように独立したアイランド型は実はそれほど多くありません。その理由を整理してみると…、

A.排水への対応が必要

こちらの事例ではキッチン周りのタイル張りの部分を一段上げて、排水の経路を確保しています。

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キッチンはシンクの排水を必要な勾配を保ちながら外部と繋がった排水管に接続しなければなりません。躯体として床と天井の距離が決まっている場合がほとんどのマンションのケースだと、アイランド型にできないことはないのですが「床をあげなければ排水が難しい」という点を考慮する必要があります。この問題は絶対にクリアできないという問題ではなく、もともと二重床のマンションであればそのスペースで吸収できる場合もありますし、仮に床が多少上がったとしてもその段差も楽しんでしまえばいいという考え方もできます。こちらのお客様のお宅では腰掛けてお話したりする家族の井戸端会議のような場所になっていたり、着替えを置いたりと何かと便利に使っているそうです。そういう制約も楽しんでしまうのもリノベーションならではです。

B.コンロの油はね、シンクの水はね対策が必要

色々補足が必要な箇所もあるのですが、ひとまず極端な例として最小のキッチンを考えると上の図のイメージです。コンロもシンクも天板の端ギリギリまであるので、床への水はねや油はねが気になるところです。
油はねを防ごうと思うと、タイルなど「はねても大丈夫な壁を近くに設ける」というのがシンプルな解決策です。ただしアイランドキッチンを考えた場合は壁を近くに設けてしまってはそもそもアイランドキッチンではなくなってしまうので、下の図のように周辺に天板を拡大する(図の斜線部分)ことで防ぐことを考えてみます。そうすると、結構大きなキッチンになってきてしまうんです…。もちろん周囲にガラスのスクリーンを設置してはねの対策をしてコンパクトな天板の大きさを保ちつつ、アイランドキッチンにするという選択肢もあります。

C.通路が360°周囲に必要

アイランドキッチンは文字通り「島」状のレイアウトなので、周囲360°に人が通れたり冷蔵庫などを設置できる十分なスペースが必要になります。上記のBの天板の拡張分にこの寸法を加えるとさらに大きな寸法になるんです。
例えばよくあるマンションの間取りで、縦長の長方形で南側の短辺だけ窓がある70㎡前後の間取りをイメージしてみてください。そういった物件の短辺の幅(間口といいます)は6mから7mくらい。いかにアイランドキッチンが大きな寸法を占めてしまうことになるかご想像いただけるでしょうか。
上記のA,B,Cの理由からアイランドキッチンをご検討いただいた結果別のタイプを採用されるケースが多いように思います。それでは他にはどんなバリエーションがあるのか順にみていってみましょう。

ペニンシュラ型

アイランド型の「リビングを眺めながら料理ができる」というメリットはやはり捨てがたいもの。A,B,Cの必要を満たしつつそのメリットを実現ために採用される方が多いのが、ペニンシュラ型といってアイランド型の片方の辺が壁にくっついているタイプです。

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くっついた壁の中で排水の経路を確保をしているケースが多く、少なくとも片方の短辺は壁に面しているので、その分水はねor油はね対策としつつ、短辺の壁側の通路もなくすことができるのでコンパクトに作ることができます。

ペニンシュラの派生系としての二の字型キッチン

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コンロの油はね、シンクの水はね対策としてはねが気になる方を壁につけてあげれば良いのでは!というのがこの二の字型のキッチン。文字通り漢字の「二」の字のように、二つの並行したカウンターに設備機器が割り当てられているタイプです。上の写真の事例ではコンロが壁側のカウンターに設置されています。二つの辺に別れてどちらにも作業スペースができる性質上、カウンターの長さに関しては片方を短くしても使い勝手に影響が出にくいというメリットもあります。例えば写真の事例のケースだとシンク側のカウンターを比較的コンパクトにしているので、ダイニングテーブルを組み合わせても横に長くなりすぎることがありません。

壁付型のメリットも大きい

また壁付けのキッチンはB.「通路が360°周囲に必要」をという性質を解消しつつ、キッチンのカウンターのすぐ手前にダイニングテーブルを置けるので、ダイニング-キッチンのスペースはコンパクトにしやすくその分のスペースをリビングの広さに充てられるなど、捨てがたいメリットを持っています。大きく広がる壁面にタイルを張ったり、ディスプレイスペースとして活かしやすいのもこのレイアウトならではです。一方で収納や電子レンジ、冷蔵庫を設置することの多い壁面をカウンターの方で使ってしまうので、カウンターを伸ばしたり吊り戸棚をつけて収納を確保したり、別途パントリーを設けたり一工夫が必要になることには注意が必要です。
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壁付タイプのバリエーションにはコーナー部分が折れてL字になっているものも含まれます。  L字型はコンロとシンクと作業スペースの移動距離を少なくできるメリットもありますので、ぜひご検討していただきたいタイプの一つでもあります。
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+カウンター収納の考え方も大切

設備機器を伴ったキッチンのカウンター部分のレイアウトは

アイランド型
ペニンシュラ型
二の字型
壁付型

 の4つの分類でほぼ網羅できるのですが、キッチンの周りには電子レンジや器など「すぐ使いたいけどしまいたいもの」の置き場所が必要となります。そんな時にカウンター状の収納を補う形で造作させていただくケースも多いです。

ペニンシュラ型+カウンター収納

ペニンシュラ部分の奥に、収納のためのカウンターを造作

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二の字型+カウンター

二の字のレイアウトのうち壁側の辺を長くして収納やワークスペースの機能をもたせています。
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壁付け型+カウンター

作業台としての役割はもちろん、電子レンジや食材などの収納の機能も持たされています。
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こちらの事例ではテーブル状のカウンター。軽食であればここで済ましてしまうことも多いとか。カトラリーなどの細かな収納の機能も持っています。
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 まとめ

いかがでしたか?キッチンのレイアウトのバリエーションだけに着目してみると、実はそれほど種類があるわけではないんです。メリットとデメリットを表にまとめてみましたが、カウンターの作り方によってデメリットを補完してすることもできるので、どのレイアウトが優れているということではなく、お客様の好みやマンションの制約に応じてご検討する際の参考にしてみてください。
キッチンの分類 メリット デメリット
アイランド型 リビングなど開かれた方を向きながら料理ができる 壁以外の油はね・水はね対策が必要(三方向)
周囲の通路が多く必要になる傾向
ペニンシュラ型 リビングなど開かれた方を向きながら料理ができる アイランド型よりは省スペース
壁以外の油はね・水はね対策が必要(二方向)
二の字型 二つに分けられるので、カウンターの長さを短くもできる
油はね・水はね対策が壁を使えるので比較的容易
コンロとシンクのカウンターが別れる
壁付型 ダイニングやリビングを広くとりやすい
油はね・水はね対策が壁を使えるので比較的容易
料理をするときは壁に向いている
収納や家電の位置に検討の余地あり

↓こちらにもたくさんのキッチンの事例アップしています。

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