家具の扉の話

家具の扉の話

古い家具が置いてあるお店を見つけるとついつい入ってしまうkobayashiです。
装飾の少ない素朴な造りの日本の家具が気になります。

引き出しは枠に収まっているだけであったり、
開き戸は開閉の軸となる金物(蝶番といいます)が外側から見えているタイプであったり。
その造りの素朴さと古びた味わいに、何とも言えない魅力を感じます。

きっと昔は今のように、蝶番も種類がなかったのと、
大量生産されたものというより、町の大工さんが
あるもので作ったりしていたのではないでしょうか?
そんなところに道具っぽいといいますか、
飾り気のない魅力があるのではないかとぼんやり考えています。

IMG_56551

現代の家具の扉はフラットな納まりが多いのではないでしょうか?
表から見えないタイプの丁番などで工夫され、
家具が大きな面のように見える仕様になっています。
そうした仕様でも、やはり扉や引き出しなので
「どうやって開ける」または「引き出す」のか
というところがポイントになってきます。

写真の場合では指が入るスペースを設けて
扉の指のあたる部分は奥に向かって斜めに仕上げてあるので、
指が引っかかり引き出すことができます。
(手掛けといいます)

この家具の事例はこちらから

スケルトンを活かしたリノベーション:完成しましたー!

83l83b8360839383_83c83j839383o-11

シンプルなのは取っ手をつけることです。
様々なタイプがありますが、持って引っ張れば開くことができる。
応用として穴をあけるのも一つ。
この家具の事例はこちあらから

趣味人の心を満たす仕掛けとこだわり 壁一面の本棚・土間・縁側がある家

 

そして写真がないのですが、プッシュラッチという金物を使う場合もあります。
テレビ台のガラスの扉をイメージしていただくと分かる方も多いのではないでしょうか?
一度押し込んでバネの反動で開いてくる扉です。
手で触るので、汚れやすい素材でこの仕様は避けた方がいいのですが、
そこがクリアできれば、平らな仕上がりが期待できます。

家具は予算の中で少なからず存在感があるので、
装飾にコストはかけづらいのですが、
機能上必要な要素自体が
ある意味で装飾と同じように美しさに貢献するには、
どんな手があるかなあと日々考えています。

古い家具に自然と惹かれてしまっているので、
そこに新しいヒントがあるといいのですが…。

(kobayashi)

関連記事

物件探しのキホン教えます-vol.2:販売図面(2)... こんにちはokanoです。 「物件探しのキホン」シリー...
S様邸@川口へ取材でお邪魔しました!... 今日はS様邸@川口へ取材でお邪魔しました☆ 今回の取材は、...
新旧入り交じる奈良町文化     こんにちは!Nats...
食と住のカンケイ 〜産地直送〜 こんにちは、kuwayamaです。 よくスーパーの野菜コー...

スタッフのつぶやきカテゴリの最新記事