物件探しのキホン教えます-vol.2:販売図面(2)

物件探しのキホン教えます-vol.2:販売図面(2)

こんにちはokanoです。

「物件探しのキホン」シリーズ2回目は前回の続きで、販売図面の内容に関してです。
これはキホンの基本ですので、しっかり抑えておいて欲しいです。


前回とおなじ販売図面を用いたいと思いますが、このA4の中には不動産を購入するために
知っておくべき情報が満載です。
駅からの距離や階数などなどが整理整頓されて載っているので、皆さんもじっくりチェックして
欲しいのですが、皆さんに知っておいてもらいたいことは「書いてある情報の裏側」です。

前回は駅までの距離の表現や面積について説明しましたが、その他にもいっぱい「裏側」はあります!
ってなわけで、続きです。

【月々のお金と築年数と総戸数の関係性と将来性】

いろいろな情報が書いてあるなかで、広さや価格などの情報の他にちゃんと理解しておいて
いただきたいのが、この赤で囲った3つの関係です。

「中古マンションは管理を買え!」という言葉があるように、マンションは維持管理の状況が
購入時の重要ポイントの1つとしてよく挙げられます。

それは、管理会社に委託しているのか?それとも自主管理なのか?ということや、過去の大規模修繕など
計画的に修繕を行ってきているかどうか?ということのほかに、修繕積立金額を適正な額で毎月ちゃんと
徴収しているかどうか?というもとも重要です。
※計画的に修繕を行っていくためには計画的にお金を集めないと成り立ちませんから、当然ですよね。

で、ここで本題ですが、月々の支払い額のうち、特にこの「修繕積立金」というものは
築年数や総戸数の影響を受ける項目であるということを認識しておいてもらいたいです。

【その1】修繕積立金はマンションの住人みんなで出し合って貯めています
>>だから、総戸数が少ないと、1住戸あたりの負担額が高めになります。
(例えば、1000万を100人で集めるのか、10人で集めるのかの違いです)
戸数が多くなるとマンション自体も大きくなり維持管理に必要な額も多くなりますから、
比例の関係ではありませんが、相関関係は十分にあります。

【その2】古いマンションほど修繕費用がかかります
>>だから、築年数が経っているマンションは築浅よりも修繕積立金が高いです。
古くなるとメンテナンスする内容も多くなりますし、その頻度も上がってくるのは
しかたがないことですね。
通常、修繕積立金は管理会社が作成する「長期修繕計画」によって計画的に
金額が決まっています。そして、その計画によって「そろそろ値上げしないと
次回の大規模修繕の際にはお金が足りなくなります」などのアナウンスがされる
ことで、定期的に(築年数が経つにつれ)値上げを実施しているのです。

こんな感じですね。
※実線が今の状態を続けたら、点線が今値上げしたら、というグラフです。
このような資料をもとに管理組合の理事会などで話し合いがなされ、値上げがされていきます。

なので、ここで注意してもらいたいのは2つです。

☆築浅の修繕積立金が安いのは当然。ただしそのマンションも20年後や30年後には修繕積立金額は
上がるので、そのことまである程度見通しておくべき。
(ローンを完済しても、この費用は払い続けないとダメなので、長期的な目も持って欲しいです)

☆築古のマンションでも、総戸数が多い団地やマンモスマンションは比較的修繕積立金が安い。
(頭数がある程度あると、将来的にも安心感はありますね)

と、いう感じです。
では最後に一例として、どんな感じなのかをご紹介したいと思います。

こちらは緑が多い敷地に1号棟から4号棟まである、総戸数が206戸/築46年のマンションです。
総戸数があるので、この築年数で2万以下というのは安いですね。


こちらは築38年の山手線内にある都心のマンションです。
築年数が経っていますが、総戸数が十分あるので2万以下という価格に抑えられていますね。


こちらは築18年のまだ築浅めマンションです。
この築年数であれば、大規模修繕が1回行われたかどうか、くらいの年数なので、
もう少ししたら値上げがありそうな気がします。
44戸と中規模サイズのマンションですので、現時点では1万以下となっていますが、
20年後には2万近くまで上がっているのではないでしょうか?


こちらは大規模団地です。
1号棟と2号棟がある団地なので、全体の総戸数は500以上あり、このクラスの総戸数になると、
築年数が経っていても管理費と修繕積立金の合計が2万円前半におさえられていることがほとんどですね。
(なかには2万を下回る団地もありますので、数の力は恐るべし、、、)

と、こんな感じです。
今1万なのが、10年後、20年後に2万になるということもありえる話ですし、
ローンの返済額とこの月々の支払い額を合わせて、月々の住宅に係る出費を
考える人がほとんどですので、抑えておきたいポイントであります。

okano

======物件探しのキホン教えます 目次=============
物件探しのキホン教えます-vol.1:販売図面(1)
物件探しのキホン教えます-vol.2:販売図面(2)
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