㎜の世界—設計者の視点

こんにちは、kuwayamaです。

 

みなさん、普段自宅やオフィスで自分を取り囲んでいる

柱や梁、壁や床、当然水平垂直がとれているものだと

信用してますよね。

しかし、建物は人の手でつくられるもの。

完全完璧に90°、直線でないところもゼロとはいえないです。

よく、直床(床スラブに直接床材を張っている)の上を歩くと

盛り上がっているところや沈んでいるところがあることに

気がつきますよね。

 

もちろん、構造上欠陥というレベルではないのでご安心を◎

 

下の写真は天井スラブです。

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「113」「112」「102」「109」と数字が書かれていますが、

この数字の誤差から、天井が水平でなく若干波打っているという

ことがわかります。

この場合、最大の誤差は10㎜程度ですが、たかが10㎜、

されど10㎜です!

写真の真ん中に映るシルバーのラインは、扉のレール。

こんなにながーい距離をレールが走っています。

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この10㎜の誤差をごまかさず、きちんと水平を取らないと、

扉をスライドさせたときにグラグラしてしまいます。

 

そのために、このようにレールと天井の距離を調整して↓

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水平を確保するのです。

この細やかさが後々の使い心地に大いに影響します!

現場の職人さんはあらゆる工具や技術を駆使して

水平垂直をしっかりと、㎜単位で確認しています。

 

留学していた頃、図面を㎝単位で描いている人もいて

びっくりした記憶があります。

細かいことは気にしないお国柄もあるのでしょうか。

やはり、床と壁の接合部分や建具の枠…などなど、

数㎜の隙間がある建物が結構ありました。

 

見た目には数㎜の誤差なんて気付かないといえば

気付かないかもしれません。

既製品ではなくオーダーメイドのリノベーションの場合は、

職人さんたちの手で、この㎜世界で勝負しているのです!

 

kuwayama

 

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