団地マニア

緑の中の団地をリノベーション×DIY!
レトロなアトリエ空間を作る

一人暮らし/40〜60㎡

賃貸+α程度の無理のない費用で「窓からの緑」と「風通し」を求め辿り着いた、団地という選択。アトリエを兼ねたお住まいは、DIYや部屋の使い方を住みながら楽しめる余白を残したリノベーションで、A様らしさと団地のレトロな雰囲気がしっくりと馴染む空間になりました。

Profile
  • A様@練馬区
  • 30代一人暮らし
  • 53㎡(登記簿面積)/2014年1月竣工
  • リノベーション費 616万円(設計費込)

Before After 平面図

EcoDecoはリノベーションの頼れる相談役!

▷レトロなホーローキッチンを選んだ。

—— EcoDecoを知ったきっかけは何だったのでしょうか?

A様:以前からEcoDecoさんのWEBサイトは見ていて、自分の好きな様に家に手を加えられるのっていいなと憧れてはいましたが、自分自身が物件を購入するということを具体的には考えたことはありませんでした。でもある日、職場に近い場所で狭いながらも面白そうな物件が安く売りに出ていて、「もしその物件をリノベーションして住めるなら購入もアリかも!」という思いが出てきて、EcoDecoさんに相談メールを送りました。


—— 結局その物件をお調べした結果、面積が小さいためローンが組めず、また管理体制にも懸念点があることが分かり、この物件を購入してリノベーションをして住むというのは現実的ではない、ということを正直にお伝えしました。

A様:どんな物件がリノベーションに向いているのか、またマンションの管理体制の善し悪しなどを自分で判断するのは難しかったので、判断に必要な資料や情報などを調べて頂けてありがたかったです。最初はメールのやりとりでしたが、リノベーション全般の話から資金計画についてのことなど、一度詳しく伺ってみたいと思い、EcoDecoさんの事務所に伺ってコンサルテーション(※リノベーションについての個別相談)を受けました。


環境重視で辿り着いた、緑の中の団地

▷敷地は、都内とは思えないほどに緑が豊か。Aさまは、この環境に惚れ込んだ。

—— コンサルテーションでは立地や価格などの物件に求める条件やリノベーションで実現したいことなどを伺った上で、今回購入された団地の別の棟の物件を提案させていただきました。

A様:それまで団地という選択肢を全然考えていなかったのですが、紹介してもらった物件の資料を持ち帰ってちょっと調べてみたら、すごく住環境が良さそうだったので、内見をお願いしました。


—— 実際内見してみていかがでしたか?

A様:都内とは思えない、ゆとりのある敷地と緑がいっぱいの環境の良さは衝撃的で、自分がかねてから希望していた「窓から緑が見えること」と「風通しがいいこと」が叶うこの団地を気に入りました。でも、最初に見た部屋はエレベーターなしの5階の物件で…親に気軽に遊びにきてもらえないし、自分も日々の荷物の上げ下ろしなどを想像したら不安も残ったので、見送りました。


—— その後、価格や立地などの条件が近い物件をいくつかご紹介して、団地ではない物件も内見されましたね。

A様:一般的なマンションを内見してみて、私は「どんなマンションに住みたいか」ではなく、「どんな環境に住みたいか」を重視しているんだと気付き、最初に内見した団地の環境の良さに改めて惹かれました。


—— そして、タイミング良く、最初に内見された物件と同じ団地の、今回購入された物件をご紹介できました。

A様:今回のお部屋も親に相談してみたところ、「あなたが気に入ってるなら」と最終的に賛成してくれました。EcoDecoさんに住宅ローンのことなどアドバイスを貰いながら面倒な手続きを一緒に進めてもらい、結果的に資金的にも賃貸+α程度の支払いで無理なく購入することができました。ずっと東京の東側に住んでいたのでこちらに土地勘はありませんでしたが、仕事場には近くなりましたし、団地内だけでなく区全体的に緑が多い環境で、普通に自転車に乗っているだけでも気持ちがいいんです。週末には公園を散歩したり、気になるお店に足を伸ばしたりして楽しんでいます。


▷静かな空気が流れるアトリエ。

プランのベースは「アトリエ」と「モルタル床」

—— 気に入った物件を購入され、いざ始まった約2ヶ月の設計期間はどうでしたか?

A様:「アトリエ」と「モルタル床」というプランのベースが、結構最初の段階で決まりました。私は自宅でものづくりをするので、多少荒っぽい作業をしても平気なタフな床材が良かったんです。


—— 棚やクローゼットなどの造作が少ないですが、収納はあまり必要なかったのですか?

A様:玄関の靴収納棚以外は造り付けませんでした。もともと荷物が多く散らかし上手なので、収納をしっかり造ってそれを全部仕舞えた方が良いかなと悩みました。収納があれば入るだけものを増やしてしまうタイプなので、最小限、まずは手持ちの家具でやってみようと。今はどこまでものを減らしてシンプルに暮らせるか、自分的にチャレンジです(笑)。後々いろいろとできるよう余地を残し、ファブリックや家具の配置、部屋の使い方などを変えて楽しんでいます。


—— 設計中に「寝室とアトリエ、季節ごとに寝る場所を入れ替えて使いたい」と仰ってましたが、面白いアイデアですね!その柔軟な考え方、参考にしたいです。

A様:北側と南側に部屋があるので、冬は北部屋をアトリエ、南部屋を寝室に、夏は涼しい北部屋で寝ようかなと(笑)。北側の部屋は、いい風が入って気持ちいいんですよ。


—— 他にも、今回の工事では一部DIYを取り入れられましたね。

A様:予算を抑えたいというのと、出来ることは自分でしよう、という方針で、一部の壁に漆喰を塗りました。仕事仲間を呼んで、丸一日かけて行いましたが自分たちでは手間がかかりすぎるパテ処理などの部分は職人さんに頼んでいたので、難なく出来ました。完成した部屋をまだ見せられていないので、近々お披露目とお礼を兼ねてみんなを招待したいと思っています。


▷作品づくりや裁縫ができるアトリエ

海外生活と6度の引っ越しで身に付けたDIYのスキル


—— DIYはもともとお好きだったのですか?

A様:ヨーロッパ留学をきっかけに初めてひとり暮らしをして、いろんな場所に自分の身を置いてみたいと思い、けっこう引っ越しましたね。(7年間で6回!)


—— ヨーロッパだと古い建物がたくさん残っているので、住み続ける為には必然的に家に手を加えることになりますね。

A様:初めて住んだところは、もともとホテルだった建物を集合住宅に改修した家具付きの部屋だったのですが、インテリアが気に入らなかったので、家具を布で覆っていました。その後住んだ家でも、奇抜過ぎる壁紙を自分で全部剥がして、白に塗り替えたり、キッチンだけ冒険して赤く塗ってみたり、珪藻土を塗ったりしたこともありました。シンプルで自然素材を使った家であれば何もしなくても良かったんですが、なかなかそういう家がなくて…でもそのお陰で、家に手を加えて住む楽しみを覚え、DIYスキルも身に付きました。

パーツ選びと間取り決めはじっくり悩んで決断!


—— 設計で悩んだところはなかったですか?

A様:壁の位置ですね。北部屋とリビングの間の壁は構造壁なのですが、解体してみると幸運なことに想定よりも構造壁が短かったんです。壁を新たに立てて区切るか、構造壁をそのままにして開放的に部屋を繋げるか、図面と現場で何度もシミュレーションしてみて、EcoDecoさんとも相談して最終的に区切らないことにしました!


—— スイッチや蛇口などのパーツはご自身で探されたのですか?

A様:スイッチは最初もっとレトロなタイプにしようと考えていたのですが、最終的には飽きがこない、金属製の実用的でシンプルなデザインのものにしました。水栓は、海外のものとかデザイナーものとか、素敵なものはたくさんあるのですが、自分にはおしゃれ過ぎるのでは?と思うこともあって…「自分が日々使ってどうか、暮らしの丈に合っているか」というポイントで考えました。メーカーのカタログなどを夜な夜なネットで探しては、これはと思うものをEcoDecoさんに相談、というのを繰り返してようやく決めました。水栓に限らず、リノベーションをきっかけに、漠然としていた自分の好きなものの範囲や傾向が明確になり、きゅっと焦点が合った感じですね。

年月を重ねた団地にも、自分にも、しっくり馴染むリノベーション

—— リノベーションで設備や内装が新しくなっていますが、団地の落ち着いた雰囲気やもともとお持ちだった昭和レトロ家具ともしっくり馴染んでいますね。

A様:トイレのレトロなガラス扉は内見したときから気に入って残して活かしたいと思っていました。あと、サッシは古くなっていたので新しくするつもりで予算も見込んでいたのですが、改めて現場確認したときにそのままでも行けますよ、と言ってもらえたことは大きかったですね。


—— 新しいサッシにした方が性能は上がりますが、窓だけ新品感が出てしまってA様がイメージしている部屋の雰囲気とは合わないんじゃないかな、と思いました。それに、将来的に建て替えの可能性もある中で、サッシ交換にリノベ予算を大きく割く必要があるのか、ということもあったので、交換しない方向でアドバイスさせていただきました。

A様:サッシ交換用だと考えていた予算を他のことに充てることができ、リノベーションでやりたかったことを全部叶えることができました!


—— では、気に入っているポイントや好きな過ごし方など教えてください。

A様:このホーローのキッチンはいろんな方におすすめしたいです!質感が良く存在感もあってかわいい。実はずっと前に賃貸物件で見かけたときからいいなあとは思っていたんですが、最初は業務用シンクを希望していました。でも、収納や使い勝手を考えて、こちらに変更しました。ホーローなので、マグネットが効くのも便利ですよ。あと浴室に窓があるので、朝の光の中で湯船につかる「朝風呂」にはまっています。前はシャワー派だったんですが、改めて日本の心を取り戻しました(笑)。


—— リノベーションでやり残した部分やもっとこうしたい!という部分はありますか?

A様:暮らしていて、「あ〜、ここがこうだったら良かったのになあ」と思うストレスがなくなり、すごく満足しています。これからはバルコニーが広いので活用したいです。植物をもっと増やしたり、椅子やテーブルを出してバルコニーでの時間を過ごすことを楽しみたいと思っています。


—— 家具や小物などが入った状態を今日初めて拝見しましたが、お引き渡しのときと比べて、よりA様らしさが出ている空間になっていると感じました。海外生活中にたくさん引っ越しをされたり、DIYでいろいろと冒険されたりと、住まいに対する経験値を高められ、自分の好みや色のバランスなど熟知されたA様だったからこそ、建物にもご自身にも、しっくりと馴染むリノベーションが出来たのだと思います。

▷既存のあたたかでレトロな雰囲気を活かした洗面室。

▷レトロな窓がいい。

 

↓ A様邸@練馬の画像をまとめてご覧になりたい方はこちらから(Pinterestのサイトへ移動します。)

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