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光が丘パークタウンゆりの木通り南(東京都練馬区)

団地マニアによる団地フカボリレポート

団地マニアスタッフが東京近郊でみつけたおすすめ分譲団地をフカボリする「マニアおすすめ団地」シリーズ。今回は駅前にいくつもの団地がある練馬区光が丘エリアの団地「光が丘パークタウンゆりの木通り南」を不動産担当の栗原がレポートします。

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「光が丘パークタウンゆりの木通り南」って?

1983年に建てられた、「光が丘パークタウンゆりの木通り南」。光が丘パークタウンとは練馬区北部に位置し、練馬区と板橋区を跨ぐように建設された新興住宅地と公園の総称で、米軍施設「グラントハイツ」跡地の広大な敷地を利用し、建設されました。

 

1972年ごろに団地計画が策定され、約10年後の1983年に晴れて「ゆりの木通り北・南」第1期入居が始まり、順次入居が進みました。2004年に「ゆりの木通り33番街」が建設され、全ての事業が完了。団地としては比較的後期に建てられたため、新耐震基準でかつ周辺環境の良さから空室が出てもすぐに入居が決まってしまうような非常に人気が高い場所になっています。こちらの団地群はそれぞれの最寄り駅から「光が丘エリア」と「赤塚エリア」に大きくエリア分けされています。

 

今回の「ゆりの木通り南」は光が丘という名前を冠しながらも、1番近い最寄りの駅は東京メトロ有楽町線・副都心線「地下鉄赤塚」駅と東武東上線「下赤塚」駅。いわゆる「赤塚エリア」に所在し、1983年から1984年にかけて建てられた1号棟〜4号棟で構成された団地です。ちなみにこちらの4号棟の裏手の通りから北はもう板橋区になっています。公園として練馬区で最大の敷地を持つ光が丘公園に隣接していて、緑だけでなく子育て環境がいいのが特徴です。

 

 

練馬区と板橋区の境に位置しており、光が丘パークタウンの中では飛び地の様な場所ですが、冒頭でお話ししたとおり、ここは最初に募集がされた第1期入居エリアでした。総戸数265戸の4棟で構成された団地で、1号棟から4号棟までは以下の様な規模感となっています。

 

エレベーターあり

  • 1号棟|地上10階建・108戸
  • 3号棟|地上10階建・72戸
  •  

    エレベーターなし

  • 2号棟|地上5階建・30戸
  • 4号棟|地上5階建・55戸
  •  

    ゆったりめの「春の風公園街」高層棟で構成された団地感ある「大通り北」とこれまで紹介しましたが、こちらは最初の区画だからかちょうどその中間・ミックス感のある雰囲気が漂います。

    各駅までのアクセス

    大型の商業施設が集まる、都営大江戸線「光が丘駅」までは徒歩約20分ほどの距離。光が丘駅は始発駅となっているので、座って新宿を始めとした都心方面へのアクセスができ、かつ朝の通勤ラッシュ時間帯には約3分間隔で運行しているという徹底っぷり。大江戸線が全線開通になってからは新宿・青山・六本木・汐留・大門などにも電車一本で行けるようになり、近年はさらに利便性が高まりました。

     

    こちらには駅直結の商業施設「光が丘IMA」があり、「イオン練馬店」、「LIVIN光が丘店」を始めとしたスーパーのほか、無印良品にユニクロ、ダイソーやIMA専門店街が入っていてめちゃくちゃ便利!(詳しくはこちらの別記事にてご確認ください)

     

    毎日のお買い物となると団地からは少し遠いので、週末やお休みの日なんかに散策がてらお買い物を楽しむのも良いですね。

       

    ところ変わって最寄り駅になる東京メトロ有楽町線・副都心線「地下鉄赤塚駅」と東武東上線「下赤塚駅」。 「地下鉄赤塚駅」までは団地から徒歩約9分ほど、「下赤塚駅」までは徒歩約12分ほどです。 団地から駅方面へ敷かれた「ゆりの木通り」には木々や花々が植えられていて、季節ごとにいろいろな植物が楽しめます。

       

    この道を通っていると車よりも歩行者最優先ですよ、というコンセプトが感じられるんです。歩道の幅はそこまで広くはないのですが、車線も一車線のみでところどころカーブがあって、スピードが出ない様に配慮がされていました。

    駅の雰囲気と駅周辺の環境

    「下赤塚駅」からは東武東上線が出ており、終点の池袋駅までは約17分。平日朝8時〜9時台には6〜8分ほどの間隔で運行しています。池袋駅は言わずと知れた都内屈指のターミナル駅で、多様な路線がありここからさらに各主要エリアへとアクセスがしやすくなっています。

     

    また、「下赤塚駅」のほかにも、駅から歩いてすぐに東京メトロ有楽町線・副都心線「地下鉄赤塚駅」があるのも嬉しいポイント。こちらも池袋駅への乗り入れができますが、副都心線の利点はそのまま乗り換えなしで池袋駅、新宿三丁目駅などを通り、明治神宮前駅(原宿)、渋谷駅などの山手線方面の主要駅へアクセスできて横浜・みなとみらい方面まで行けてしまうところ。

     

    3路線が使えるというのは都心勤務の方にとっては魅力的じゃないでしょうか。

    駅の周辺は光が丘駅のような大きな商業施設はないのですが、ここの魅力はなんていったってレトロさと長閑さの残る下町感。

     

    光が丘と違ってニュータウン開発がされていない分、両駅周りもコンパクトでローカルな雰囲気を味わえる街並みが残っています。

     

    下赤塚駅自体は小さめな駅ですが、北口方面には商店街である「赤塚一番通り商店街」がまっすぐ伸びています。ここはチェーン店よりも地元の人たちが脚繁く通いお買物をされるような個人店が多く立ち並び、下町風情の残る商店街になっています。とくに店頭に並ぶ服のお値段で有名な衣料店「とくや」など昔から住む人たちが足繁く通うお店が多く、気取らない自然な雰囲気が素敵。街と住む人たちの間で紡いできた歴史を感じられます。

     
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    団地に1番近いミニマム商店街も

    ここは駅前の商店街のほかに、実は団地の周辺にお買い物ができる環境があるのもポイントが高い。 こちらの団地の近くには小規模ながら商店街もあるんです。「ゆりの木通り南」から北西に歩いて約5分ほどのところには、「ゆりの木商店街」と名付けられた通りがあります。ここの”商店街”はいわゆる駅前にあるようなものではなくて、団地の建物と建物の間にあります。

     

    実はここの「ゆりの木商店街」は昔から多くのドラマや特撮などのロケ地としても使用されてきたことでも有名。「ここの雰囲気、どこかで見たことある」って感じられるどこか懐かしいような風景がいい感じ。なんだかセピアというか、夏の昼間よりも秋の夕方とかが似合うような雰囲気です。

     

    商店街の歴史は長く、団地ができた当初から続いていますが、2018年にはリニューアルされ無印良品をはじめ、日々の生活に必要なものやおしゃれなお店までありコンパクトながらも団地生活に彩りを加えてくれています。

     

    団地に根付いた商店街らしく、季節によって夏祭りやクリスマスフェスタなどさまざまな催しが営まれています。長い歴史を持ちながらもアップデートや整備をしてきたり、住民たちとの交流が生まれるような機会を設けるなど、近隣住民の方々にとって重要な場所となっているんです。

    教育機関・教育施設について

    他のパークタウンと同じく、こちらの敷地内にも認可保育園・「区立光が丘第二保育園」が併設されています。こちらは南西角の3号棟にくっついているので、敷地の中でも一番距離のある1号棟からでも400m程しか離れていないため、朝の慌ただしい時間やパートなどからお迎えの時間に余裕がなくても安心できます。

     

    また、団地から南に500mほどの距離には同じく認可保育園の「田柄保育園」、東の方には「区立光が丘保育園」があります。練馬区は待機児童問題にも力を入れているのは以前の記事でもお伝えした通りですが、徒歩10分圏内で複数の園があるのは子育て世帯にとって、かなりありがたいですよね。 1kmほど光が丘駅方面に行けば「区立光が丘さくら幼稚園」もあります。

     

    そして小学校も近いのが、なお嬉しい。 「練馬区立光が丘第八小学校」は団地の東側に(団地と隣り合わせ!)あり、学区域としてはこちらの団地のお子さんや、練馬区内近辺の保育園や幼稚園の子たちも、上記の保育園からそのままこちらに通うケースが多いようです。保育園・小学校・団地から車道にほぼぶつからずに通えるってやっぱり安心できますよね。

     

    それに子育てをしている中では学校施設の距離や教育環境ももちろんですが、子供たち自身が友達を作ったり交流を深めていけるかを気にされる方って多いと思います。特に、待機児童が多い地域などでは「なかなか保育園が見つからなくて隣の区に通わせたけど、小学校にあがると出来た友達とも別々に」なんて事はよく耳にします(我が家もまさにソレ)。

     

    でも先述のとおり、こちらでは団地内から同じ保育園・幼稚園に通うお子さんたちも多く、そのまま小学校・中学校へとステップアップしていかれるケースが多いので、お子さんたちの友達づくりの面でも安心しやすい環境が整っていると感じました。

    団地内の雰囲気

    駅からは「ゆりの木通り」を進んでいくと見える、1号棟が出迎える北東から入っていくのが近いです。板橋区立赤塚小学校が敷地の前面にあり、もうすぐそこは板橋区。一方敷地の西側には道路を挟んて「光が丘公園」があります。

     

    敷地の中へ入ってみると、これまでの2つの団地は活気のある光が丘駅が近かったり、高層団地に隣接してましたが、こちらはゆったりとした空気感と落ち着いた雰囲気が感じられます。また、下赤塚駅周辺の活気ある雰囲気とも対照的でなんだかいい感じ。敷地の北東側から南西側にかけて、10階建と5階建の棟が交互に建てられています。

     

    敷地中央へと進む1号棟と4号棟の間の道幅も5〜6mほどあってゆとりがあります。敷地を通って北東側から西側へ抜ける歩道には、植樹や各棟を囲む様に植えられた植栽が美しく整えられていていっそう穏やかで長閑な印象です。初めて訪れたのに、不思議と「帰ってきた感」があって落ち着きます。

     

    1号棟の方から敷地内へと入って建物の外観を見ていくとどれも保全状況が良く、共用部分や敷地内の日々のお手入れもそうですが、大規模修繕がこれまできちんとされている様子が伺えます。しっかりと修繕ができる環境が整っているのは、コミュニティー規模を保ちながら修繕計画を進めるなど管理と運営が行き届いている大事なポイント。こういったところも魅力の一つですよね。

     

    1・3号棟は白を基調とした外壁にオレンジブラウンのモザイクタイルをあしらった外観がカッコいい。こちらの2棟にはエレベーターがあり、ホールもゆったりとした造りとなっています。防犯カメラも設置されていて大きめのセキュリティ対策もばっちり。

     

    2・4号棟は白を前面に押し出した配色で、下から見上げると建物の屋根部分にオレンジブラウンがちらっと見え、団地全体の色味の統一感がわかります。4号棟の各住戸には北面の玄関側の横に黒枠で囲われた出窓があってちょっと欧米ライクな雰囲気が出てて素敵で個人的には結構好き。

     

    2号棟は他の3棟に囲まれている様な配置ではありますが、全住戸のバルコニーは南向きになっていて日当たりも抜群です。4号棟と3号棟の西側には道路を挟んで練馬区最大の公園「光が丘公園」があり、住戸によっては公園の緑の借景も楽しめそうです。また西側に面した3号棟の上階からは富士山や秩父の山並みが見えることがあるそう。広大な公園があるということは、その分視界が開けているため窓からの開放感があってとても気持ちよさそうですよね。ぜひ立体写真の引きのショットで見ていただきたいくらい、敷地西側は特に抜けています。

     

    各棟の間隔が広めに取られているため、それぞれ風通しも日当たりも良さそうで散策していても気持ちが良いです。

     

    1号棟と2号棟の奥・南側には「ゆりの木通り南公園」が併設されています。小さめの公園ですが、団地のちょっとした憩いの場にもってこいなサイズ感がいいです。屋根付きのベンチや水飲み場もあってこちらものどか〜な雰囲気です。訪れた時は幼稚園の帰りでしょうか、3〜4組ほどのお子さん連れとママさん達がいらっしゃいました。「もう帰るよ〜!」と子供たちに何度も声をかける姿が印象的でした。子供にとっては学校や園で遊んでも、お家に帰る前にもう一回ここで遊んでいくおかわりスポットなんだろうな。

     

    共用ごみステーションも各棟ごとに設置されていて、それぞれ屋根とフェンスできちんと囲われ、広めの造りになっています。世帯数が多いマンションなどでは荒れがちな場所でも、きれいに整頓されていて維持管理も徹底されている様子でした。

     

    約40年前に街と一体となって設計された団地を、年月を経てもそこで暮らす方々が今も美しく維持しているというのは本当に素晴らしいです。住民の皆さんの意識の高さを垣間見た様な気がしました。

     
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    小さな公園から広大な公園まで

    団地内の「ゆりの木通り南公園」のほか、この団地の近くの公園といったらやはり「光が丘公園」は外せません。こちらは近隣のどの公園よりも広く、大きく、楽しみ要素が深いです。「グラントハイツ」の跡地に建設された光が丘パークタウンと同様、こちらもその跡地の1/3にあたる面積を公園としてあてがわれました。東京ドーム約13個分の面積を誇る広大な敷地には、さまざまな植物やサクラ、イチョウを初めとした季節を彩る木々が多く植えられていて一年を通して自然を身近に感じられる場所になっています。

     

    子供が走り回れる芝生広場やちびっこ広場だけでなく、ランニングトラックも併設されています。その他にはバーベキュー広場、野球場、体育館、図書館、プール、テニスコート、歩道沿いにはバスケットコートもありと充実した設備も嬉しい。またこれらの施設を利用したマラソン大会などイベントも催されていて、その時々や目的によって色々な楽しみ方が出来るのも良いです。公園内には電柱もなく、広大な芝生広場にはお正月シーズンに子供たちの凧揚げ風景も見られるそうです。

     

    今日は思いっきり運動したい、(子供たちを)運動させたいとか、気分転換にちょっとお散歩などでも立ち寄れちゃう距離感も魅力的で素敵な場所です。

     

    また光が丘公園よりは小さくなりますが、下赤塚駅方面には「赤塚新町公園」もあり、住宅街の中の公園としてはこちらもなかなか広め。公園内には小川が流れていたり遊具もあったりするので商店街でお買い物をした後にのんびりするのにもおすすめです。

     

    こんな方におすすめ!

    建築から約40年を超えるも未だに空き家が出るとすぐに埋まってしまう人気団地である「光が丘パークタウン」。都内に位置しながらも歩車分離のコンセプトを導入、高層RC造住宅など当時としては先進的なアイデアや技術がふんだんに用いられて街造りが行われてきました。

     

    緑を身近に感じられる環境や開放感と都心部へのアクセスのしやすさというコンセプトは現代のマンションにも受け継がれていますが、それに加えて地域コミュニティーとしての連携、通学アクセスの良さ、歩車分離の安全な道など幅広い年齢層の方々にとって暮らしやすさを求める団地造りが素晴らしいです。

     

    光が丘パークタウンシリーズの良さはこれまでもお伝えしてきましたが、その中でもこの「ゆりの木通り南」は自然・子育て環境・街並み・暮らしの三位一体ならぬ、「四位一体」を体感できる団地だと思います。広大な敷地と自然を満喫できる公園があり、便利な商業施設やそれらまでの整備された安全な歩道や、待機児童ゼロを掲げた行政による教育環境など高得点が盛り沢山です。 また、約40年の歴史があっていまだに多くの居住者の方々が住んでいるというのは安心感にも繋がります。

     

    特に地域のイベントや学校環境など自然と連携や交流を深められる点も嬉しいしありがたいのではとは感じます。馴染みのなかった地域から移ってきた時はなかなかご近所さんと接点を持ったりするのは勇気がいりますが、こういった団地とその周辺でいつのまにか自然形成されていけるような環境が整っていれば自ずと馴染みやすいと思います。 暮らし始めれば初めての事ってすごく多くて大変だけど、それを経験した先輩たちも多くいて、そういう方達がお互い協力し合って作られていった団地・街なんだと感じました。

     

    「初めて住む街だけど大丈夫だろうか…」「通勤通学にも便利で安全、基本的には自分の家の周りで買い物を完結させたい、自然が身近にあって、でも程よく街並みがあって、でもやっぱりゆったりした環境がイイ!!」なんて方にはお勧めしたくなる団地のひとつです。

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