住居者構成 : 二人暮らし

面積 : 81㎡以上

DIYを楽しむ

素材を活かすリノベーション
贅沢なプランで快適なバスタイムを

DIYが得意な奥様とお風呂にこだわりたいご主人。そんなM様ご夫婦がリノベーションに求めたものは、時の流れを感じることができる躯体をそのまま活かし、時間をかけて作り上げる住空間。それはM様にとって自然体になれる暮らし方でした。


Profile
ご夫婦
リノベーション費用 約1,240万円(設計費込)/@西葛西/広さ 84.87㎡/2013年12月竣工
BEFORE→AFTERの平面図はこちらでご覧頂けます。

物件探しは環境探し

—物件探しはどのくらいされましたか?

M様:浦安から引っ越しを考え始めた頃は下町の雰囲気がある谷根千辺りの賃貸を検討していたのですが、賃料が高いし、何よりも賃貸だと部屋の中をいじれないのがイヤだったので、それなら購入しようというふうに考えが変わっていったんです。そして、葛西にある街の不動産屋で2~3件案内してもらったのですが、街の不動産屋だと古い物件はあまり薦めてこないじゃないですか。リノベ済み物件も内見したんですが、「これなら賃貸でいいか…。」という感じでピンとこなかったんです。私達の考えと噛み合わないような感じだったので、それならEcoDecoさんに物件探しからお願いしようと思い依頼をしたんです。そうしたら案内してもらった1件目で決めちゃいました!

—そうだったんですね。1件目で決めることができたのには何か重要なポイントがあったからだと思いますが、この物件に決めたポイントは何だったのでしょうか?

M様:実家が千葉なので東側エリアで通勤の便がよい所を希望していたのですが、もともと団地に住んでいたので緑が多かったり人の生活感が感じられることが重要でした。それでこの物件を案内してもらったら目の前に川があって緑も豊かな環境だったので、その環境に惹かれたのが購入を決めたきっかけですね。

—内装はリノベーションで自由にできますから周辺環境を重視されていたのですね。決めるポイントがハッキリされていたからこそ1件目で決断できたのだと思いますが、ここは視界が開けていて良い環境ですね!

M様:周りは一軒家が多くて高い建物も少ないので見渡したときに気持ちがいです。町のイベントの時には船頭さんがいる船が目の前の川を通るんですよ。

▶︎家の中に縁側を設けた。ちょっと腰掛けてゆっくり過ごすのにちょうどいい。
▶︎広いリビングに、少なめの家具でスッキリとした空間にしている。

自分らしく暮らすために広さが許した「贅沢なプラン」

—物件が決まった後に設計がスタートしましたが、最初の提案では物件が持っている特性からいろいろなパターンをご提案致しました。最初にご要望を伺った際、旦那様はお風呂にこだわりがありましたね。

M様:もともと窓のある風呂で生活をしてきたので賃貸生活の時、ユニットバスにはストレスを感じていたんです。長風呂はしないけど開放感のあるお風呂に入りたいとずっと思っていました。自分なりにリノベーションするなら玄関近くのエアコンが付けられない個室を風呂にしようと考えていたんです。廊下に面した窓もあるのでそこを風呂にするイメージをしていたのですが、岡野さんから配管の関係でそれができないと説明を受けた時には風呂にこだわる事自体を諦めそうになってました。ご提案の中にはお風呂が窓の近くにあるプランもあったのですが、自分の思い描いていた位置と違ったので…。普通のユニットバスでいいか、なんて。

—そうだったんですね。でも諦めずに窓に面したお風呂案を採用されましたね?

M様
(ご主人):
妻が「一番こだわりたい事を簡単に諦めるのはもったいない」と言ってくれて、背中を押してくれた感じです。

M様
(奥様):
私は全然諦めていなかったですよ!「おいおい、それでいいのかー?せっかく提案してもらっているのに!」という感じでしたよ。

M様
(ご主人):
でも、ご提案のプランはとても贅沢な使い方じゃないですか。

—確かにお部屋自体に広さがあったのでその贅沢を許せたという感はありますね。

M様
(ご主人):
この広さがないと無理だったと思いますし、部屋数をいっぱい求めていたら出来なかったと思います。提案していただいたプランを見ていて、広い1部屋の中にトイレや風呂といった機能的な小部屋がポツポツある感じをイメージできたときに落ちていたテンションが戻りましたね。僕の希望は風呂だけだったので、本当に諦めなくて良かったですよ。

M様
(奥様):
私は提案していただいたプランを見た時に部屋全体に光が回り込んでくるのがイメージできたので「大丈夫!」と思っていましたよ(笑)

▶︎タイトルにもなっている、贅沢なバスルームは、ガラス張りで外からの光を柔らかく取り込んでいる。

▶︎洗面台には、繊細な装飾の鏡を。

実際にファーストプランとしてご提案した平面図

Before After 平面図

—そうだったんですか。最初のご提案では数プランご提案しましたが、エリアを3つに分けてそれぞれ別のプランをご採用いただきましたね。その結果、最終的にご希望通りにまとまった感じですね。

M様:いろいろ提示してもらって分かりやすかったです。収納室を設けたりと部屋ごとの使い方がハッキリ分かれて機能的で明確な間取りになったのでとても暮らしやすくなりました。それにこのくらいの広さになると細長くなって中央が暗くなりがちですが、角部屋でこの間取りだから光が奥まで入って広い割に明るいんです。今はあまり照明は使わずに自然光の暮らしを楽しんでいます。

—最初の設計提案の時、素材感や雰囲気の話もしますが、実際のところそれはイメージ止まりなんです。ある程度のイメージ共有ができれば後回しにして、まずは間取りの話をしています。お風呂の位置や収納量など間取りで生活スタイルが変わってくると考えているので、まずは平面レイアウトをロジカルに突き詰めるような話を主にしていますね。それは骨を作っている感じで、それが間違っていなければほぼ完成っていうくらい大切だと思います。ですのでお風呂が元と同じ位置だったらM様らしくないとずっと思っていたかもしれません(笑)

スケルトンを活かすためにまず解体!選んだ素材は現場で確認!

▶︎廊下からみたリビング。表情のある壁が特徴的。

—今回のプロジェクトでは本工事の契約をしていただく前に設計の早い段階で解体工事のみを先に契約していただきました。解体されてスケルトンになった状態を確認しつつ設計の終盤戦に挑みましたがいかがでしたか?

M様:建物がもともと持っているスペックを活かした空間にしたかったので、先に解体できたのは本当に良かったです。スケジュールに余裕があったからだと思いますが、解体してから決めていいんだと分かったときは嬉しかったですし、スケルトンの状態を設計中に確認できたことで納得して進める事ができました!本当は一度きりの買い物だから物件買う前に「壁壊していいですか?」って言えると良いですけどね~(笑)。

—躯体現しにした際、コンクリートの表情は実際に解体してみないと分からないですからね。リノベーションが前提の場合は「フルリノベーション向け物件」としてスケルトン状態で売られているとありがたいですね(笑)

M様:買いたい方は安心できるからそれが良いですよ!でも思い通りにならないのがリノベの楽しさだとも言えると思います。フタを開けてみないと分からない事を楽しめるといいんじゃないですか。リノベーションは大変でしたけど、楽しかったです!

—不安もありますが、期待もありますからね。現場が始まるとM様には素材を決めるために何度か現場に来て頂く事になりましたがいかがでしたか?

M様:いつまで迷っていいのか分からないし、工事中に何が変えられて何が変えられないのかも分からなかったので、工事契約までに全て決めてしまわないとダメだと思っていましたが、後から変えてもいいんだー!と分かった時はより楽しくなりました。

—工事は2ヶ月くらいありますし、現場でサンプル確認してから本決定になる要素も多いですから!現場に合わせて変更していくこともリノベーションの醍醐味だと思います。タイルのサンプルは数種類現場に並べて検討しましたね。また、白く塗装した壁もフラットな壁にせず、全面パテでザラザラした表情ある壁にしましたが、その時にお見せしたサンプルは別の現場で職人さんに交じって自分で試験的に作ったサンプルだったんです(笑)。モルタルの壁や躯体の壁がほとんどだったので、全体の雰囲気に合わせて試行錯誤してみたんですよ。これも最終的には現場に来ていただいて、左官職人さんと一緒に「ちょっと違う」や「意図的なものを感じるからダメ」とか微妙なニュアンスを確認しながら仕上げてもらいましたね!

M様:白い面もザラっとした壁を提案していただけて良かったです。白い面だけツルっとした普通の塗装だったらその違和感で家具選びに悩んでいたかもしれません。テクスチャーに統一感があって割とクールな家具も合わせやすいから、この仕上げにして良かったです。

—ありがとうございます!床のフローリングは引渡後にDIYでオイルを塗ってもらいましたね。色はずっと悩まれていて、設計中はダークブラウン染色でしたが、最終的にはオーク材の白染色になりましたね。

M様:サンプルを作ってもらって昼と夜にじっくり見ながら検討したのですが、思いきって白にして良かったです!初めてのオイル塗りなので「これでいいのか?」とドキドキしながら塗りましたけど(笑)

—白く染色することで節ありオークのワイルドさに品が出た感じがします。コンクリート躯体の存在感が強いので、抑えめでありつつも壁に負けない存在感で空間を引き締めてくれているような感じですね。ところで扉も引越されてからDIYで塗るというお話しでしたが…。

M様:塗りません!塗らないことにしました!このザラザラの感じが部屋に合っているのでこのまま使うつもりです。その代わり細かい物で楽しんでいますよ。これから室内に植物いっぱいにするつもりです!照明もまだまだだし、浴室側のベランダもこれからがんばらないとー(笑)

緑を眺めながら、壁を眺めながら、まったりできるリビング空間

—実際に生活を始めてみて、ご夫婦それぞれでお気に入りの場所はどこになりますか?

M様
(ご主人):
僕はエントランスの段差に座るのが好きですね。縁側みたいな感じで。その他にはやっぱりリビングから外を眺めるのが好きです。改めて自分にとって緑が重要なんだと気付かされました。人の気配が感じられて落ち着きます。

—確かに視界が開けているけど間に緑があるので外と良い感じの距離感がありますね。奥様はやはりキッチンでしょうか?

M様
(奥様):
それもありますが、リビングの中央に座って何もない壁をただぼーっと眺めているのがすごく好きです。そのまま壁から天井に目線を移していって寝っ転がるのが好きなんです!そのうち眠くなって(笑)。普通に仕上げた壁だったらすぐに飽きてしまっていたと思うんですが、全然飽きないですね。

—躯体壁の存在感がいいですよね。スケルトンの状態で事前に確認できたからこそ生まれた空気感なのだと思いますが、ご夫婦ともこのリビングを気に入って下さって嬉しいです。このリビングは窓が広いので外の景色と一体となって気持ち良い空間になっていますね。

設計の打合せにはイメージやキーワードが重要!?

▶︎ソファはおかず、こたつを置いて床に座ってくつろぐスタイル。

—最後に実際にリノベーションを経験されて、これからの方にアドバイスなどはありますか?

M様:イメージをまとめておく方が良いと思います。いろんなものを見て自分の中に「こんなの好き」という引き出しをいっぱい作っておくと設計の提案に対して反応できると思います。私の場合、自分の中に好きなものはあるけどそれを伝える術がなかったので正直焦りました(笑)。例えば「この家具を置きたい!」みたいな事が言えれば希望も伝わり易いと思いますが私にはそれがなかったので…。

—ドアや洗面ミラーなどいろいろ悩まれていましたね。でも皆さん悩まれていますよ。それにM様の場合はイメージがない訳ではなく、ご自身の中に芯となるビジョンをお持ちだったと思います。「男性的な空間に女性的なアクセントを」や「箱のスペックを活かす」「家の常識から逸脱しても大丈夫」などキーワードとなる言葉をいくつも頂けましたから設計としては立ち止まることなく進めることができたと思います。

M様:好きなテイストが決まっている訳ではないので、決めるのに時間が掛かるんです。提案を受けてからそれがどうなるのか吟味し始めるので…。EcoDecoさんのオフィスで打合せした後にはいろんな家具屋を巡りましたね。目黒通りを歩いたり、恵比寿から中目黒まで歩いてみたりといろいろな家具を見ながら提案してもらった内容のイメージを膨らませて検討していました。家具は出会いものなので、結局何も買いませんでしたが(笑)

—そうだったんですね。図面やスケッチ、サンプルなどでは表現できない空気感みたいなものをイメージされていたのだと思いますが、その助けになるのがM様にとってはお店巡りだったのでしょうね。先ほど「イメージ」や「キーワード」という言葉が出てきましたが、大切なのは完成のビジョンを共有できているかどうか、ということのような気がしますね。ところで、ほとんどの家具はもともとお持ちだった物だとのことですが、部屋にちゃんと馴染んでいますね。

M様:壁や天井がスケルトン状態のままなので、家具をシャビ-なテイストにする必要がなくなりました。もともと持っていたツルッとした家具はあまり好きではなかったので、自分で塗装してシャビ-なテイストにするつもりだったのですが、そのままで十分良い感じになってますよ。今は主人に相談しながら少しずつ気に入った物を買い足しています。

—内装を割とシャビ-な雰囲気にしたので、いろんなテイストを受け止めてくれるのでしょうね。コントラストが出るからいろんなテイストに合わせやすいのだと思います。部屋の雰囲気を確かめながら少しずつ買い足していらっしゃるのですね。これからも部屋づくりを楽しんで下さい!

▶︎ダークグレーのタイルが張られたキッチンカウンターがかっこいい。空間を引き締めてくれる。
▶︎シャビーテイストのドア。表情のある壁によく合う。

 

↓ M様邸@西葛西の画像をまとめてご覧になりたい方はこちらから(Pinterestのサイトへ移動します。)

設計 岡野から

暮らしに対する確たる想いをお持ちのM様。我々の提案をじっくり吟味し、自らの身体感覚で検証されているような印象を受けるM様からは、その想いが表層的なものではなくもっと深い本能的なものだと感じる事がありました。建物のスペックを活かしたいというご要望に合わせて、新たに作る壁やドアも質素で且つ素材感のある表情としながらも、ポイントになる部分には品のある素材や色を採用する。M様と一緒に現場の雰囲気を体感しながら決めたマテリアルが織りなす空間には凛とした空気が漂い、訴えかける何かがあるように感じられてなりません。これに呼応するように暮らしを組み立てること。それがM様の求めていた暮らし方なのだろうと思います。

MEDIA

tokosie(トコシエ)
2020年11月
でご紹介されました。
SPRiNG(宝島社)
2017年6月
でご紹介されました。
relife+ vol.20(扶桑社)
2016年3月
でご紹介されました。
SPRiNG特別編集100ROOMS
(e-BOOK宝島社)

2015年9月
でご紹介されました。
tokosie
SPRiNG表紙
20150924spring100rooms955c8e86

M様邸ができるまで+その後の暮らし

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