住居者構成 : 二人暮らし

面積 : 81㎡以上

開放的に暮らす家

洗練された二人のチルアウトな暮らし

三方をルーフバルコニーに囲まれた非常に開放感にあふれる約100㎡のご自宅。ご夫婦ともにライフスタイルショップの会社にお勤めで、モノに対する審美眼はもちろん、その組み合わせ方やデコレーションにもセンスが光ります。ディテールにも気を配った家づくりや、たくさんのモノを美しく収めるポイントなどを伺いながら、どのようにして心地よい暮らしを紡いでいるのか、そのヒントを探りました。

Profile
T様邸@南行徳
30代ご夫婦/99.94㎡/リノベーション費約1540万円(設計費、施主支給品含む)/2017年12月竣工

BEFORE→AFTERの平面図はこちらでご覧頂けます。

自分たちの気持ちを桜が後押し

桜

▷待ち合わせ場所だったマンションのエントランス。頭上には立派な桜の木があり、そこに咲く桜が本当に美しい日にお邪魔しました。

エントランスの桜が見事ですね。入る前から気持ちをぐっと心を持っていかれました。お部屋に入ってからも、広々としていて気持ちがいいです。

ご主人:内見に来たのがちょうど今日と同じ桜の季節で。バルコニーに出たら眼下に満開の桜が見えたのが好印象で、購入の後押しになりました。100平米前後の広さのマンションを中心に物件探しをしていて、ここは早い段階からチェックしていたマンションでした。勤務地が渋谷方面なので都内でも探しましたが、そもそも100平米近いマンションが少ないんですよね。土地勘があって私の実家からも近い東京東部エリアを中心に探して、全部で10件くらい内見しました。都内でも気に入る物件に出会いましたが、結局はずっと気になっていた今の家に決めました。

二人のイメージを具現化するパートナー

ダイニングキッチンインタビュー

T様は物件探しからEcoDecoを選んでいただきましたよね。家づくりはどのように進めていったのでしょうか。

ご主人:まず、ネットでリノベーション会社のサイトをいくつか見ている中で、自分たちの好みに近い事例が一番多かったのがEcoDecoさんでした。最初からフルリノベーションすることは考えていましたが、具体的に「こうしたい!」という計画があったわけではなくて。好きな内装のイメージはあっても専門的なことはわからないですし、言語化して説明するのも難しいので、設計担当の岡野さんと話しながら決めていきました。例えば、クローゼット。私たちはすごく洋服が多く、あらかじめ二人の洋服をかけるのに必要なハンガーの長さを測ってみたら12.1m必要だったので、それをどう配置するかが課題でした。

クローゼット
クローゼット

▷ウォークインクローゼットは2箇所。洋服屋さんレベルの物量です。

岡野:そうでしたね。お洋服をたくさんお持ちだと伺っていたので、クローゼットの配置をどうするかは初回のプランでいくつか案をお出ししました。その時点ではクローゼットを1箇所にまとめるという案もありました。

最終的にはウォークインクローゼット(WIC)が2箇所です。どう使い分けていますか?

奥様:ざっくり分けると、キッチン奥のWICはアウター類が多くてハンガーにかける洋服が中心。寝室奥のWICはたたんで収納する洋服が多いですね。二人でエリアを分けたりはせずに使っています。

バルコニーから差し込む陽でどの部屋も明るく

ダイニングキッチン

クローゼット以外では、お二人は家づくりでどんなリクエストをされたのでしょうか?

奥様:私はオープンキッチンにすることと、明るい家にしたいという希望がありました。購入した時、玄関が暗くて狭かったのでそこはなんとかしたかったです。

玄関の内窓は内装のアクセントになるだけではなく、実用性も考慮してのことなんですね。

奥様:そうですね。

玄関

玄関タイル

▷左/「一拍おきたくて」こだわったという巾木 

玄関タイル

▷右/タイルとフローリングの間には細い筋があるのがおわかりでしょうか。真鍮製です。

ご主人:玄関はタイルもお気に入りです。2種類のタイルの間にワンクッションというか、一拍おきたくて框の雰囲気にもこだわりました。タイルとフローリングの間の真鍮も気に入っています。

いろいろなところでタイルを上手に使っていらっしゃいますね。

ご主人:玄関のタイルはわりと早い段階で平田タイルのモノに決めました。洗面所に使ったのは、サンワカンパニーのエポックという磁器質のタイルです。最後まで悩んだのがキッチンのタイルでした。

奥様:柄が入ったタイルやモザイクタイルも悩んでいたんですが、棚にモノを並べることを考えると、喧嘩して大変なことになっていたんじゃないかと思います(笑)。壁からつながるような白のシンプルなタイルにして正解でした。

岡野:タイルを見せたいという人にはモザイクタイルもいいと思いますが、T様の家ではどちらかというタイルは脇役でしたからね。

奥様:壁の色もどうするか悩みましたね。真っ白にするとよくあるタイプの家になりそうだし、グレーだとちょっとダークだし…。そのあたりは施工してくださった工務店さんが、私たちのイメージを汲み取って色のパターンを出してくださいました。

岡野:施工を担当した現場監督さんは管理だけじゃなくて自分たちで手も動かす方なので、こちらが伝えたいことを汲み取って提案もしてくれるんですよね。T様邸の場合そういうやり方が合うかなと思いました。

ダイニングキッチン

奥様:ダイニングテーブルの横にせり出した造作の棚も、モルタルの色を3パターンくらい出してくれたのを覚えています。

岡野:ざらっとさせるのか、つるっとさせるのか。塗り方もこだわりましたよね。

ご主人:この造作の棚は、実はとあるショップで見た内装什器にインスピレーションを得て作ってもらったんです。

奥様:キッチンの奥行きがあるので、揚げ物をしても油はねもなく使いやすいですよ。

お料理はお二人ともされるんですか?

奥様:一緒にキッチンに立つことはあまりないですが、お互いに料理はしますね。

ご主人:僕は材料からこだわって、きちんと計量して作りたいタイプなんですが、妻は僕の買った食材の余りで翌日にチャチャっと作ってくれます(笑)。彼女には料理の基本が身についているから目分量で作れるんでしょうね。

お二人の感覚の違い、おもしろいですね。

愛用してきた家具に新たな居場所を与えて

リビングダイニング

お二人のモノ選びの感覚はいかがですか?

ご主人:家具は僕が一人暮らしをしていた頃から使っていたモノがほとんどですが、小物やディスプレイはお互いに勝手にやっていますね。玄関の造作の棚の飾りも、ある日帰ってきたら模様替えされていました(笑)。

奥様:特にお互いに何も言わなければOKという感じです(笑)。小物は一緒に買いに行くこともありますが、この家に来てから家具はほぼ買ってないですね。

ご主人:前の家は狭くてモノがぎゅっと詰まっていて、収まりきらないモノはレンタルコンテナに預けていたのですが、ここに引っ越してからは持ち物をすべて置くことができていますし、物量としては今がちょうどいいかなと思っています。

岡野:受け皿が整ったという感じですね。素材や小物がひとつのジャンルに統一されていなくて、全体で見た時の雰囲気が素敵です。

ご主人:モノを選ぶ時に「これじゃなきゃ!」というのはあんまりなくて感覚や直感を大事にしています。20代の頃は北欧の家具が好きで買い集めていたんですが、今はそこに和モノなどをプラスして、少しずつ雰囲気を変えながら偏りをなくしている感じです。ソファの前に置いているテーブルは「ウーバホリヨディン」というタイのデザイナーのモノで、アジアの雰囲気が気に入って買いました。入れ子構造になっているので、中の台はバルコニー側の窓横に棚として置いてあります。

インテリアも洋服も「○○っぽい」を選ばない

リビング窓辺

▷日が暮れ始めたころのまったりとした雰囲気の窓辺。

T様のお家は世界中のテイストがミックスされていて、上級者のインテリアスタイリングという印象です。選ぶときのポイントはありますか?

奥様:二人ともインテリアにしても洋服にしても「○○っぽい」というものは選ばないよね。

ご主人:そうだね。

小上がりの横にあるキャビネットや椅子は北欧家具ですが、その上には盆栽があるという組み合わせ方も楽しいですね。

ご主人:このキャビネットは、最初から小上がりの横に置くことを想定していたので、家具に合わせて寸法を決めてもらいました。盆栽は、若い盆栽職人が手掛けたムラサキシキブという樹木です。盆栽が一番繊細なんですが、植物は水やりが意外と大変で。夏場にお互いに長期出張があった時は一番心配でした(笑)。

奥様:盆栽は奮発しましたが、ホームセンターで買ってポットを移し替えた植物もあります。今はもっと大きな観葉植物を置きたくて、いろいろなお店に足を運んでいるところです。

これだけたくさんの光が入ると、植物が伸び伸びと育ちそうです。小上がりはどんな風に使っているんですか?

小上がり

▷畳は、DAIKEN畳という和紙をよって作っていて、変色せず、撥水性が高く手入れしやすいものを選んだ。

奥様:洗濯物をたたむのに便利なんです!前の家では取り込んだ洗濯物はひとまずソファに置いていたんですが、畳の上に座ってたたむと作業がしやすいですね。

ご主人:妻の家族が泊まりに来た時は寝室代わりに布団を敷いて使うこともあります。小上がりについては僕も妻もとても気に入っていて、どっちの提案だったのかをいつも言い合っていているくらいです(笑)。

奥様:最初に提案したのが彼で、決断したのが私だったはずで、お互いに「私のおかげだ!」と(笑)。

そこまで気に入ってくださっているんですね(笑)

ご主人:座った時にちょうどいいバランスになるように、高さにもこだわったよね。

岡野:リビングは、施工中に床を下げられることがわかったので、玄関からあえて一段下げて、より天井の高さが出るようにしています。

奥様:(小上がりの壁面を指して)この壁面も壁紙をはがした時の表情を残したくてそのままにしました。

エリアごとに「見せ場」を作ることを意識

キッチン

▷左/キッチン脇から奥へと延びる通路の突き当たりにも、ちゃんと見せ場がある。カゴの中にはたくさんのサングラスケースが入っていた。

本棚

▷右/キッチンの裏側、WICへ続く壁一面の本棚。

キッチン奥のWICへと通じる廊下の本棚は収納力がありますね。

ご主人:頻繁に使うモノはキッチンやリビングに出して使っているんですが、本やCDはほとんどここに収納しています。この本棚がリビングに面した表側にあったら、家全体の表情もまた違ったかもしれません。

岡野:T様の家は、設計終盤の頃はシークエンスを気にしていて、エリアごとに目に留まるポイントをきちんと作ることに気を配りました。たとえば、リビング側から廊下をまっすぐに見た時は、正面の壁がアイポイントになるように照明を当てるように計画したり、扉のないクローゼットは廊下から見える部分を廊下の延長と考えてフローリングを貼り延ばして、クローゼットの雰囲気が隠れるように気をつけたり。歩いた先に見える景色を大切にした設計でしたね。

奥様:なるほど。私は、玄関のベンチを置いているところや、リビングから洗面所へと抜ける空間の見え方も好きですね。

洗面玄関
玄関

たしかにT様の家にはモノや空間の「見せ場」がいくつもあるように感じます。隠す収納と見せる収納のメリハリもあっていいですね。

奥様:基本的には見せる収納ですね。

見せる収納に憧れつつも掃除が面倒という方も多いですが…。

奥様:特別なことはしていなくて、リビングに吊るしている羽はたきで、ササッとほこりを取っているくらいですよ。ふきんやクロス類はまとめてカゴの中に入れています。

キッチン

▷写真に収まっているカゴは収納にひと役買っている。キッチンカウンターの上に吊るされているカゴの中では、豆苗が育っていた。

ご主人:冷蔵庫の上のカゴの中には買いだめしたお菓子がたくさん入っています。

(実際にカゴの中を見せていただいて)ほんとだ!家の中にたくさんカゴがありますね。

ご主人:カゴはいろいろと使えて便利です。キッチンに吊るしているカゴはベトナムで買いました。中は観葉植物じゃなくて豆苗なんですが、ベトナムのカゴと豆苗の相性がいいことは、使ってみての発見でした(笑)。

休日はルーフバルコニーでのんびり乾杯

ルーフバルコニー

ルーフバルコニーに開放感があって、思わずビールを飲みたくなりますね。暮らすなかでよく使っていらっしゃるんでしょうか?

ご主人:休日にキャンプ用の折りたたみチェアを出して、二人で昼間からゆっくりとお酒を飲みながらくつろぐことが多いです。空気が澄んでいると富士山も見えますし、毎晩東京ディズニーランドの花火も見えます。

奥様:それと、宅配ピザを頼んでビールを飲んだのも楽しかったよね。

最高の休日ですね!日々の暮らしをお二人で楽しんでいらっしゃることが伝わってきて私たちもうれしいです。今日はありがとうございました。

まとめ

リビングソファ

たっぷりの光と風を取り込む明るく開放的なご自宅は、オープンマインドな二人のお人柄そのまま。初めて訪れたのになんとも居心地が良いワケは、好きなモノに対してはもちろん、ご夫婦お互いへの愛とリスペクトに溢れていたからかもしれません。実は今回の訪問は撮影したいポイントがありすぎて、これまでの最長で4時間近くかかりましたが、ご夫婦のおもてなしのおかげで終始和やかに取材することができました。


↓T様邸@南行徳の画像をまとめてご覧になりたい方はこちらから(Pinterestのサイトへ移動します。)

— Before After 平面図

“Ttei_zumen

設計者コメント

okano270

T様が購入された物件の間取りは東西に長く窓が多い、そして雁行型の形状をしています。また、T様が必要とされている衣類収納のスペースは今まで設計してきた一般的な広さの倍以上。この衣類収納を1箇所に集中させてしまうと、他の場所に無駄なスペースが生じたり、寝室/キッチン/洗面などの位置関係がT様の暮らし方にしっくりこなかったり…。

設計初期のベースプラン検討をしている際は様々な間取りの可能性をT様に見ていただき、基礎となる部分の構築にしっかり時間をかけていただきました。その基礎があるからこそ、本文中にあるシークエンスの演出や小物雑貨のしつらえ、人と家具の居場所など「日々の暮らし」を愉しみ、満喫していただけるリノベーションになったのだと思います。

岡野 真弥

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