住居者構成 : 二人暮らし

面積 : 71〜80㎡

趣味を楽しむ暮らし

味わい深まる、ジーンズのような住まい

「暮らすほど味を感じる住まいにしたい」、「多彩な家具や雑貨たちをうまくまとめてくれる空間をつくりたい」。そんなO様ご夫妻の思いを実現する“ジーンズのような住まい”。アートを楽しむアトリエ、アンティーク雑貨、骨董…多種多様な趣味を包み込む住まいで、リノベの道のりや今の住まいについて伺ってきました。

Profile
O様邸@東戸塚
40代ご夫婦/71.62㎡/工事費約1100万円(設計費、施主支給品含む)/2016年7月竣工

BEFORE→AFTERの平面図はこちらでご覧頂けます。

思いがカタチになっていった

■暮らしのこと

リビング

——今回は、O様からのキーワードをもとにコンセプトを決めてスタートしたと伺っています。

ご主人:はい。僕から「ジーンズのような住まい」というコンセプトワードを提案しました。住む「家」を着る「服」に例えたら「ジーンズ」に近いなって思ったので。家って長年住んでいると、キズがついたりして経年劣化していきますよね。でもそれを劣化じゃなくて、「味」になっていく住まいにしたいとずっと思っていました。年月が経つと古くなるのは普通のことですけど、それをただ古くなった、汚くなったってことにはしたくないって思いがありました。

——ステキな考えですね。それをどうやって家で実現しようと思われたのでしょうか?

ご主人:実現可能かどうかを決めるのは、きっと「素材」だと感覚的に思っていたんです。例えば、賃貸のマンションで床がフローリングのシートを貼ったようなモノだと、時間がたつと汚れがついたり、端がめくれたりします。壁紙も同様になりますよね。そういった生活の中で必ず出てきてしまう劣化を「味」にするにはどうしたらいいかなって考えました。ジーンズで言えば、長年はいていたらスレて色落ちしていきますが、それは味になっているし、よりカッコよく見えます。なぜカッコよく見えるのかと考えたら、それは素材のおかげなんだろうなって。この雑貨の色落ちも劣化じゃなくて味だと思います。僕は骨董品も好きなのですが、そういうのと同じ感覚で住まいも作っていけるんじゃないかと。

奥様:私も、古くなるほど味になるモノっていいなって思ってはいましたが、それを家でもできるとは思ってなかった。でも今回、こんな話をたくさんしていくうちに、家でもできるんだってことが分かってきて、だんだん魅力を感じるようになりましたね。

インタビュー

——「ジーンズのような家にしたい」という思いから、実際につくり、出来上がってみて、今の住まいは、描いていたイメージ通りですか?

ご主人:この住まいはこれから育てていくつもりですが、出だしのスタートとしては100点満点ですね。どこがと言うことなく、全てにおいて。壁、床、細部、全体です。もちろん、上を見たらキリがないのですけど、自分にできる限界の中で出し切ったなって思います。

奥様:私は、出来上がったばかりの姿を見た時、まだ家具がなかった時ですけど、壁がむき出しだしなので、「これ、本当に大丈夫なの?」って心配にもなりましたけど(笑)、実際にこうやって家具や雑貨を置いてみたら、キレイにまとまるので納得しました。家具は前の家から持ってきたものがほとんどですが、うまく調和しているなと感じています。

——この個性的な雰囲気の中に、前の家の家具を持ってきて、うまく馴染んだのですね?

ご主人:リビングのベンチと棚以外は全て持ってきました。持っていく家具の写真をEcoDecoさんに渡して、それらと馴染むように壁や扉の色を選んでもらったんです。こういう家具なら「これがいいですよ」って提案されたものを見たときは、毎回さすがだなって思いました。

——リビング入り口の扉も個性的な素材ですが、全体にはしっくり馴染んでいますね。マンションではあまり見ない素材だと思うのですが。

ご主人:そうかもしれませんね。ここの扉の板と、廊下の引き戸は同じ素材です。引き戸は扉を閉めた時に1枚の板に見えるように提案してもらいました。こういう素材って個性が強いので敬遠する方もいるそうですが、EcoDecoさんから「この部屋にはこれが合うと思いますよ」って言ってもらった時、僕は即決でした。

アトリエは、発展途上がちょうどいい

アトリエ

——では、次はアトリエについてお伺いしたいのですが、アトリエにはどんな要望を出されたのですか?

ご主人:アトリエにはあまり要望はなかったですね。今は子供もいないし、自分は絵を描きたいので、その用途で使いたいと考えていました。するとEcoDecoさんから「あの部屋は壁も塗らず、やりっぱなし感のまま、と言うのはどうですか?」と提案してもらいました。「絵の具で壁が汚れてもいいじゃないですか。子供部屋にする時に壁を塗ることにしたらどうでしょう。絵の具の汚れが年月とともにいい感じになっていくと思いますよ。だから、今は完成させないほうがいいのでは?」と言ってもらったのです。いいアイデアですよね。暮らしながら完成させていくって、まさに自分がやりたいことですから。

——なるほど。壁についた絵の具は、いい味になりそうですね。そういったアトリエのような部屋は今までにも持っておられたのですか?

ご主人:今まで住んでいたのは賃貸だったので、そんな部屋はないです。居間のテーブルの上で絵を描いていました。今、大学生の時みたいに絵を描くことに没頭できる場所があるってことが、何より嬉しいし楽しみです。

バルコニーは日本庭園をイメージして

ダイニング

——バルコニーについてもお聞きします。お部屋を囲む様な造りで奥行きもあり、ずいぶん広いですが、バルコニーで何かやってみたいことはおありでしょうか?

奥様:少し前から二人で植物を育て始めたので、それができるスペースがほしいと思っていました。このバルコニーだったらそれでもまだ余裕があるので、さらにテーブルや椅子を置こうかなって考えています。秋ごろバルコニーでお茶をしてみたのですが、とっても気持ち良かったので。

ご主人:バルコニーに植物をたくさん置いて森みたいにする計画もあります。植物でバルコニーの柵を隠して見えなくしてしまえば、どこまでが自分の敷地が分からなくなりそうでしょ。柵の向こうの木々も自分の庭のように感じられて、よりマンション感がなくなるんじゃないかと思って。(笑)

——面白いアイデアですね。ここが東戸塚であることを忘れてしまいそう!

ご主人:僕の憧れは日本庭園です。なので和風になるように、もみじなどの鉢も置いてみたいです。

奥様:私も、もみじを置くのは賛成なんです。掃除が大変かもしれないけど、季節の移り変わりを感じられるバルコニーにしたいですね。それにここ、木が多いからか鳥も多いんです。朝起きたらまず鳥の鳴き声がチュンチュン聞こえるんです。

ご主人:そうそう、鳥が多いよね。バルコニーから鳥を見るのも楽しいですよ。見たこともないような珍しい鳥も見ました。そういう新しい経験が今は楽しいですね。

「愛着」の歴史が生み出してくれるもの

トイレ
玄関

——では、室内で他にこだわった部分はどこなのですか?

ご主人:トイレです。ポスターや映画のちらしなどがいっぱい貼ってあります。大半は僕ので、奥さんのモノも少しあります。賃貸に住んでいた時もいろいろ飾っていたのですが、同じことができるようにしてほしいと頼みました。すると、有孔ボードを提案してもらいまして。このボードを使えば壁に穴をあけなくてもいいのです。

奥様:私もこのボード気に入っています。トイレにこういうボードを使うってリノベーションならではだなと感心しました。

——たくさんの絵! 狭いトイレに、こんなに色々なポスターなどがあるとうるさく感じそうですが、不思議とうるさい感じがないですね。

ご主人:本音を言えば家じゅうに絵を貼りたいぐらいなのですが、それは生活上の問題もあるので、この空間だけで思いを発散させてもらいました。

——玄関はいかがですか?ここもいろいろ置いてあるのに、なんとも落ち着いた雰囲気なのが不思議です。

ご主人:そう言ってもらえると嬉しいです。どれも僕達にとって愛着のあるもの、歴史のあるものだから、そういう感じになってくれたのかもしれません

——長年の愛着。それが単なるモノでなく、「味」を生む正体かもしれませんね。玄関で特に気に入っているところはありますか?

奥様:私は、シューズボックスが気に入っています。普通、靴ってボックスに入れて隠すものなのに、あえて見えるように提案してもらいました。靴が見えていると生活感が出てしまうはずなのに、なぜか感じない。そんな雰囲気がいいなって。掃除もラクですし。EcoDecoさんの提案って初めは驚くのですが、できてみると雰囲気がいいんです。小さな窓も活かせてよかったって思っています。

「ジーンズのような」は、学生時代から大事にしていた思い

ベッドルーム

——ここに暮らすようになって、生活スタイルに何か変化はありますか?

奥様:そうですね。前は、外に出かけたいと思うことが多かったんですが、今は家の中にずっといても平気というか、あまり外へ出たいって思わなくなりましたね。ここにいるのが心地いいからかな。

ご主人:僕も同じです。僕はもともと家にいるのが好きな方ですが、前は横浜駅から近いところに住んでいたので、何かあればすぐ外へ出てぶらぶら散歩したりしていました。でもここへ引っ越して来てからそういうことをしたいと思わなくなりましたね。

——つくりたかった理想の空間だから、でしょうか。お二人にとって「良いモノ、良い空間」って何がポイントだと思いますか?

奥様:全体の雰囲気でしょうか。あと質や素材がしっかりしていること、全体のバランスとか調和がとれていること、のような気がします。

ご主人:僕は、単純ですが「良いものは経年劣化しない」と思っています。使い込まれている感が感じられるもの。使っていくとだんだん古くなっていくのは仕方がない。だからこそ、古くなった時にカッコよくなるか、ならないかがポイントだと思います。大学生の頃ビンテージジーンズが流行っていました。普通のジーンズとビンテージジーンズを比べてみて、ビンテージってカッコいいなって思いました。古くなって剥げ落ちた色も味になっているなと。それはやはり、劣化ではないです。

「もしかしたら、実現できるかも」と思ったのが始まり

■リノベーションのこと

リビングダイニングキッチン

——では、次にリノベーションとの出会いについてお伺いします。お二人が住まいを持とう、リノベーションしよう、と思われたキッカケは何だったのでしょう?

ご主人:もともと社宅に住んでいたので、いつか自分の住まいがほしいと前から思っていました。もし買うなら、他人がつくった既成の家じゃなく、自分でつくった住まいで暮らしたいっていう思いがずっとありましたね。でもムリだろうなーって、半ばあきらめに近い気持ちもあったんです。そんな時、たまたま雑誌でEcoDecoさんを見つけたんですよ。会社は東京にあるみたいだし、だったら一度相談だけでもしてみようかと思いました。もしかたしたら実現できるかもって、ピンときたんです。それが最初ですね。

——何が原因で無理かなって思われたのでしょうか?

ご主人:まず、家をつくる方法が全くわからなかった。最初は不動産屋に行けばいいのか? と考えましたが、それだけではないだろうって。不動産を買ったとしても、その後はどうするのか?設計士さんに頼むのか?いつ何をすればいいのだろうかと自分なりに考えてはみましたが、見当がつかなった。資金面も、リノベーションのための費用と諸費用を考えたらトータルでどれぐらいかかるのかもわからない。この時点で自分には難しいだろうなーって思ったのです。そこに全てを一つのパッケージでやってくれる会社があると知って希望が湧きましたね。

——そこでEcoDecoの扉をたたかれたのですね。その時、つくりたい家のイメージはあったのでしょうか?

ご主人:まだなかったです。思い通りに家ができるのかどうかを気にしていました。まず相談して、実際の話を聞いてみたかった。そうして始まったのですが、話しをしていくうちに、住むところが決まらないと内装も具体的に考えられないから、まず住むところを決めましょうってことになったのです。

——そうしてこの物件に出会われた、と。ここに決めるまでのプロセスはいかがでしたか?

ご主人:最初はこのエリアに住むことになるとは全然考えていませんでした。もともと住んでいたのが横浜の中心地で、その近辺がいいなと思っていましたが、やっぱり物件価格が高いんです。そこでもう少しエリアを広げて、EcoDecoさんにいろいろ探してもらって、やっと見つかった!という感じでした。探していた時は、上限の価格と周辺環境、都内まで通いやすいか、というコトにこだわりましたね。奥さんは東京の中でも都会育ちなので閑散とした所は苦手って言うんですよ。僕は横須賀出身なので、少しくらい田舎でもいいと思っていたのですが。

奥様:東京でも郊外で決して都会育ちではないんです(笑)。ただ普段働いているので、お買い物に不便な場所、例えば近所に早く閉店してしまう小さなスーパーしかないという環境はちょっと困るなって思っていて。その点ここは最寄り駅まで行けばお店も充実しています。駅までの道もゆったりしているし。私は都内まで通勤しますので、通勤しやすいところもいいと思っています。

ご主人:良い物件に巡り合えて良かったです。

——この物件のどんなところがお気に入りですか?

ご主人:プライベートが完全に守られていることです。隣の家や周りのマンションが全く見えないんです。マンションの1階なのに、まるで一戸建てみたいに独立していて、カーテンを開けると青々とした木々が見えて、自分の家の庭に囲まれている感覚です。実はここに引っ越したばかりの時、カーテンが間に合わなくてカーテンがなかったのですが何も問題なかったです。

奥様:囲は緑が豊かだけど、極端に田舎じゃないところが好きですね。駅前は便利なのにゴチャゴチャしてなくて、静かでちょうどいい感じ。程よく人がいて、程よく自然もある。そこが気に入っています。

何を置いても馴染む空間にするには、これだと思った

キッチン

——住む場所が決まったら次は内装ですよね。どんな部屋にしようと思われたのですか?

ご主人:そもそも大前提は二人ともモノをいっぱい持っていることです。内容も多種多様で全く統一感がない。二人分だから、それが二倍です。そんなモノたちをうまく収めてくれる家にしたい。それをどうまとめるかってところから始まりました。

——今のお住まいを拝見すると、「統一感がない」ということは全く感じないのですが、どのような工夫をなさったのでしょう?

ご主人:両極のものをベースにする、ということです。壁はこの「躯体現し」っていうざっくりした感じにしながら、床はしっかりと作り込んだ「ヘリンボーン」にする。例えば、きちんとした空間に何か雑なモノを置くと、それだけが浮くじゃないですか。逆に、雑多な空間にきちんとしたモノを置いたら、またそれも馴染まない。でも、その両極のものをベースにした空間だったら、中に何を置いても全てうまく包み込んでくれるんじゃないかって考えたんです。

奥様:実は、私にはこの考えがあまりピンとこなかったんです(笑)。でも、私も既成の家にはあまり関心をもてませんでした。私の持っている雑貨がアンティークだったり、チープなモノだったりと色々だったので、話を聞きながら、その方法がいいのかな、とだんだん思うようになって。主人がそんなことまで考えているのは正直驚きました。

——EcoDecoとは、こういった話をしながら進んでいかれたのでしょうか? 

ご主人:相談しながら取捨選択していくうちに、だんだん固まっていく、という感じですね。最初から明確に決まっていたワケではなく。こちらの要望を伝えると、EcoDecoさんがいろいろと提案してくれるのですが、その提案がどれもこれもツボにはまるんですよ。「こういうの、どうですか?」って提案をもらって、「それ、いいね!」って思って、即「そうします!」って感じ。どんどん進んでいきましたね。

——何か困った問題とか、解決したいことはなかったのですか?

ご主人:やはりモノがいっぱいあるので、そこを何とかしてほしいってことでしたね。最初、間取りを見ながら自分でも解決する方法を一応は考えていくのですけど、EcoDecoさんは、いつもそれを超えるアイデアを提案してくれました。毎回、「それ、いただきます!」って感じですよ。

奥様:そうそう。EcoDecoさんの提案を聞いて、「微妙だな」とか、「それはこちらの思いとは違う」って感じた提案は一つもなかったです。こちらの考えはいつも漠然としているのですが、それに対してしっくりくる提案ばかりしていただきました。どれもこれも私たちに合うものばかりで。それが本当に印象的でしたね。

家を育てていきたい

■これからのこと

アトリエ

——さて、今後はこの新しい住まいとどうつきあい、どう育てていきたいですか?

ご主人:僕はアトリエを使っていきたいですね。実はまだ使ってないんです。絵の具の汚れを気にせず、作業しやすい空間へと育てていきたいです。

奥様:私は、全体は完成しているので、細かい部分を工夫していきたいですね。雑貨を置いたり、配置を変えたりして、いろいろ試してみたいです。

ご主人:僕の望んでいた「年月を重ねるほど味になる住まい」が実現しました。年月とともに起こる変化を受け止めてくれる家になったと、とても満足しています。ありがとうございました。

——モノと真摯に向き合い、大切に育てていくという姿勢が、住まいづくりにおいても表現されていたO様ご夫妻。新しい住まいが、お二人の温かな思いで、より豊かに味わい深く、よりイキイキとした空間に育っていくのを感じました。バルコニーが庭園になったら、ぜひまた見せていただきたいです。ありがとうございました。

— Before After 平面図

Otei_zumen

MEDIA

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2017年12月
「リノベの工事費 適正価格はどれくらい?」でご紹介されました。
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