住居者構成 : 二人暮らし

面積 : 81㎡以上

趣味を楽しむ暮らし

「森に住みたい」を叶えた緑あふれる都会のメゾネット

通勤に便利な都心派のご主人と、自然豊かな郊外で戸建派の奥様。そんなお二人が選ばれたのは、お互いの職場へのアクセスも至便な、都心に近いマンションでの大胆なリノベーションでした。すくすくと枝葉を広げるシマトネリコが印象的なリビングダイニングで、設計・施工を手がけた古賀さんとともに、リノベを選んだ経緯や家づくりのこだわりについて伺いました。

Profile
S様邸@小岩
30代ご夫婦/85.79㎡/2017年4月竣工

BEFORE→AFTERの平面図はこちらでご覧頂けます。

EcoDecoでリノベをした同僚からの紹介で訪問

インタビュー

私たちを訪ねてくださったきっかけが、以前、事例紹介でも登場していただいたT様(40㎡の住まいにホームシアターをこだわる男のリラックスハウス)だったんですよね?

ご主人:はい。私たちがリノベーションを検討している時に、当時の同僚がリノベーションをしたという話を聞いて。彼の紹介でEcoDecoさんを訪ねました。

奥様:ただ、お互いにいつかマイホームを持ちたいという思いはあったものの、最初からリノベーションを考えていたわけではなかったんです。夫は通勤に便利な都心を希望していて、新築マンションでも構わないと。一方、私は森の中に住みたいくらいで(笑)。戸建で生まれ育ったこともあり、郊外での戸建を希望していたので、どこで折り合いをつけるかは何度も話し合っていました。結局、お互いに仕事をしている以上、都心に住むことに決めました。となると費用や広さの面から考えても戸建は現実的ではないと結論が出たので「じゃあ、代わりにリノベーションをさせて!」と、私のリクエストでリノベーションをすることになりました。

ご主人:リノベーション自体はおもしろそうだったので私も賛成でした。でも、同僚の家の写真を見せてもらっても、今までに見たことのない間取りの家だったので「むちゃくちゃかっこいいけど、これはどうやって作るんだ?」と(笑)。

奥様:私はリノベーションについて、ある程度知識はあったので、EcoDecoさんはどんな感じの会社かな、どんなことをどこまでやってもらえるのかな、と気軽にお話を聞きに行くつもりで伺いました。

ずっと温めていたマイホームのスイッチが押された感覚

リビングダイニングキッチン

実際に話を聞いてみていかがでしたか?

ご主人:費用のことなど具体的に知りたかった部分もクリアになりましたが、話を聞いたことでマイホーム購入のスイッチが入ったのが大きかったですね。

奥様:スイッチが入った感じはあったね(笑)。(担当コーディネーターの)小林さんが「とりあえず見に行きましょう」と内見を提案してくださって、そこからどんどん気持ちが変わっていって、一気に現実味を帯びていった感覚がありました。

小林:私の印象では、変わっていかれたというより、奥様には最初からやりたいことのイメージがおありだった印象でした。

奥様:どんな家にしたいかのイメージは確かにあったんですが、プロセスはぼんやりとしていたんです。その家に住むのが1年後なのか10年後なのかも漠然としていましたし、EcoDecoさんを訪れる前は「今はまだ家を買わなくてもいいんじゃない?」なんて話も出ていたくらいでした。

ご主人:最初に小林さんにお会いしたのが2016年8月で、2ヶ月後にはここの購入を決めたので、あらためて振り返るとかなりスピーディに進めていましたね。

ダイニング

この物件の決め手はどこだったのですか?

奥様:私がたまたまネットで見つけたのですが、平面図を見た段階で「マンションなのにメゾネットがあって吹き抜けまで付いている!おまけにルーフバルコニーまで!」とびっくりして。すぐに小林さんに連絡しました。

ご主人:最初、妻から図面が送られてきたのですが、図面だけではピンと来なくて。ただ、彼女がすごく興奮していたので、その時点でここに決まりそうだなと思いました(笑)。

奥様:予算よりも多少高かったのですが、「それだけのメリットがありそう!」と思いました。実際に小林さんと3人で内見をしたら、吹き抜けの空間とそこにはめられたガラスブロックの雰囲気に、見た瞬間ひと目惚れで。「こんな物件はこの先探してもなかなか出てこない!」と即決でした。

「“目”と“手”が近いほうがイメージを具現化できるはず!」

ダイニングキッチン

その後、小林から設計・施工として古賀さんをご紹介させていただきましたよね。

奥様:そうですね。古賀さんを紹介してくださったこともそうですが、共働きでなかなかプライベートの時間を十分に持てなかった当時の私たちにとっては、不動産仲介からローン組み、設計・施工と一貫してEcoDecoさんにお世話していただけたことは、時間や労力を短縮できたのでとても助かりました。

小林:物件をご紹介した後、そのままEcoDeco社内で設計も担当することが多いのですが、そうすると、設計を手がけるEcoDecoと、施工を手がける工務店さんの2者が関わることになります。S様邸の場合、奥様がリクエストされていたラフな魅力を活かした部屋づくりを実現するためには、設計と施工という、“目”と“手”が別々にあるよりも、一緒にできる方にお願いしたほうが、イメージどおりの部屋が作れるんじゃないかなと。それで、設計・施工が同時にできる古賀さんをご紹介しました。

奥様はどんな家をリクエストされていたのでしょうか。

個室からのリビング側

奥様:最初の打ち合わせの時に、『感覚として ”親戚の叔母さんの家” みたいにしたいんです』となんとも漠然としたイメージをお伝えしたのを覚えています。この感覚伝わりますかね(笑)。というのも、私の実家が築100年くらいの日本家屋でして、でもどこかモダンな雰囲気があるようなそんな家なんです。もともとはお医者さんのお家だったものを祖父の代に移築して、家族みんながその家に愛着をもって大切に住んできたんですね。 たとえば、廊下に続く桜の床板は、家族が毎日踏むことで艶が出てとてもきれいな飴色に育っています。そんなふうに、長く住むことで味が出るというか、家族と一緒に成長していくような家を作るのが理想だったんです。ですから、マンションではあるけれど、どこか懐かしいような、日々愛着が湧いてくる家になるようなリノベーションをしたいと、古賀さんにお伝えしました。

古賀:奥様のやりたいことは最初からはっきりしていたので、そのイメージを僕の中で噛み砕いて、どうやって具現化するかを考えていきました。細かいところでいうと、土間を作りたいとかクロスは貼りたくないとか、やりたいことは盛りだくさんでしたけど、結果的にはほぼ実現できましたよね。

大きなシマトネリコと照明が家の顔

シマトネリコ

ダイニングテーブルのシマトネリコはインパクト抜群ですね。最初から入れたいというご希望があったのでしょうか?

ご主人:古賀さんがファーストプランで提案してくださいました。

古賀:最初にこの部屋を見た時に、吹き抜け部分をどうするかがいちばんの考えどころでした。吹き抜けといっても実はコンパクトなので、部屋に入った時に意識をこの空間に向けるモノがあったがほうがより広く感じられると思い、縦に伸びるモノがいいかなと考えた結果、「でっかい木を植えてみよう!」と。

ご主人:私たちも「いいですね!」って大賛成でした。ここまで大きい木を入れるとは思ってなかったですが(笑)。

奥様:単純に縦長の空間だと狭く感じてしまいそうですけど、シマトネリコが横の広がりもあるので、吹き抜けの縦の広がりもより活きている感じがして、すごく気にいっています。

リビングと階段

隣の照明もシマトネリコに負けず劣らずのインパクトですね。

ご主人:イサムノグチのAKARIを付けました。

奥様:AKARIシリーズはデザインもたくさんありますし、予算の都合もあって最後まで悩んでいた部分でしたが、古賀さんにもどれがいいか相談しながら決めました。

古賀:せっかくの空間ですから、普通の住宅ではなかなか置けない大きな照明がいいんじゃないかとご提案しました。

ご主人:実は外から我が家を見上げると満月みたいなこの照明が見えるんですよ(笑)。

奥様:ガラスブロックや、空間の切り取り方がカクカクしているというか、全体的には四角い印象のスペースなので、照明をあえて球体にすることで良いアクセントになりましたね。

在来工法の浴室はご夫婦ともにお気に入りの空間

バスルーム

リビングダイニング以外ではどのような部分にこだわったのでしょうか?

ご主人:私は浴室です。

かっこいいですよね。撮影チームもつい力が入っていました(笑)

奥様:マンションならやはりユニットバスのほうがいいのかなと迷いもあったんですが、こういう空間への憧れもあって、古賀さんとも相談して「やっちゃいましょう!」と在来工法に踏み切りました。

シャワーも素敵ですね。

奥様:主人の好みでオーバーヘッドシャワーを付けてもらいました。照明も調光式なんです。

ご主人:浴室は暗いほうがなんとなく落ち着くので、前に住んでいた家では電気を消してお風呂に入っていたのですが、調光式にできてよかったです。

奥様:船舶用の照明を選んだのですが、薄暗い明かりが浴室の雰囲気ともよく合っていて、私もお気に入りです。

洗面台
バスタブ

床のタイルもご主人のセレクトですか?

奥様:タイルは私のこだわりです。昔からタイル素材が大好きで、旅先でタイルの写真ばかりを撮ったり、使い道も決めないままピースを集めたりしていたので、水回りには絶対にタイルを使いたいと思っていました。洗面室と浴室の床は柄入りのモザイクタイルにしましたが、モルタルと合わせたことでかわいくなりすぎず、落ち着いた雰囲気になったかなと思っています。

タイルもそうですが、どこを見ても細かい部分まで美しくてこだわりと愛情を感じます。

NYのホームセンターでパーツを購入

洗面
トイレ

ご主人:新婚旅行先のニューヨークで、ACE HOTELに宿泊したんですが、ちょうどこの家の解体をしているタイミングだったので、ホテルで見かけたパーツやディテールに影響を受けた部分はけっこうありますね。

古賀:新婚旅行を経て、親戚の叔母さんの家からちょっとニューヨーク寄りになりましたよね(笑)。

奥様:たしかに(笑)。ACE HOTELのトイレットペーパーホルダーやスイッチプレートを真似て、NYのホームセンターでパーツをいろいろと買いました。

ご主人:すごく楽しくてホームセンターに6時間くらいいました。

奥様::なかなか出られなかったよね(笑)。見るもの全部を持って帰りたかったくらいでした。

旅先でインテリア用品を買うことも多いですか?

奥様:昔から漠然と「いつか自分の家を」と思い描いていたので、先ほどのタイルもそうですし、絨毯はモロッコで買ったり、まだ結婚もしていない時に食器を6枚セットで買ったり、材料集めはずっとしていました。

タペストリー

壁にかかっている布も珍しい雰囲気ですが、お部屋に馴染んでいていいですね。

奥様:新木場にあるCASICAで購入したのですが、左のベージュの布は、お醤油を作る時に大豆を絞る布として使われていたと聞きました。右の織物は、中央アフリカ・クバ族が作る伝統的な布で、草ビロードというそうです。

モノを選ぶ基準はあるんですか?お話を伺っていると、原点はご実家にあるのかなとも思いましたが。

奥様:実家は骨董品が多いんですが、玄関に置いているガラス瓶や食器棚に重ねているお皿など、実家から持ってきたモノもけっこうあります。ただ、基準と言われると難しいですね。自分では一貫性があるとはあまり思えないんですが、好みははっきりしているかもしれません。

キッチン

なるほど。キッチンはシンプルな作りですね。

奥様:システムキッチンも検討はしたのですが、イメージする雰囲気には業務用のほうがよりマッチする気がしたのと、何より安くおさまることがわかって(笑)、業務用キッチンにコンロだけ埋め込んでもらい、レンジフードも既成品ではなくステンレス板で作っていただきました。壁はサブウェイタイルです。洗面室や浴室と同じように、キッチンの壁も色付きのタイルにしようかとも考えたんですが、ここはシンプルで普遍的なものにしました。

古賀:キッチンは、ダイニングテーブルと一体型にしてくっつけようというアイデアもあったんですよね。でもそれだと奥様が思い描くラフな雰囲気からすると、作り込みすぎかなということで、結局キッチンとテーブルは離したんですよね。

奥様:そうでしたね。一体型だとちょっとかっこよすぎちゃうなと思いました。キッチンの作業台は脚部下の木の部分を取り外すと、ダイニングテーブルと高さが揃うので、ゲストが来た時はくっつけて大きなテーブルとしても使えるようになっています。

ただ単にシンプルというわけではなく、いろいろなシーンに対応できる多様性があるんですね。

趣味や環境の変化も包み込むシンプルな箱にしたい

玄関
玄関

古賀:シンプルといえば、家のテーマとして「ギャラリーぽい感じにしたい」ともリクエストをいただきました。かっこよくデザインされているよりも、ある程度抜け感があるほうがいいのかなと解釈してプランの提案をしました。手を抜くわけじゃないですけど、やりすぎない感じというか、つまりはシンプルということかなと。

奥様:「家を白い箱にしたい」というお話もしていたので、それがギャラリーのイメージだったのかもしれません。ベースをシンプルな白い箱にしておけば、今好きなテイストから、これから年を重ねて好みが変わっても、家具や小物のバランスでテイストを変えていけるのかなと思って。たとえば、今は木の量が多い印象ですが、木材を変えたり、木の量を減らたりすれば、きっとガラッと印象が変わりますよね。

古賀:ご自身のイメージを共有するために、Pinterestで写真をたくさん見せてくださるお客様は多いんですが、S様の場合は「言葉」でしたよね。「親戚の叔母さんの家」とか「ギャラリー」といったキーワードをどう具現化するかは楽しかったです。

奥様:Pinterestも使ってイメージお伝えしませんでしたか?!(笑)。でも、私たちの抽象的なイメージをきちんと汲み取って提案してくださったので、安心感がありましたし、何より、古賀さん自身のセンスの良さを信頼していました。

古賀:設計も一緒にしているから、やりながら決めちゃう部分もあるんですよ。だから、施工中もS様にはけっこう現場に来ていただいて「この壁はどこまで塗りましょうか?」なんて相談しながら進めていました。

そうだったのですね。設計・施工を同時にできる古賀さんだからこその進め方ですね。

お互いの気配は感じつつも自由に過ごせるメゾネット

寝室

引越しをされてちょうど1年ですが、生活に変化はありましたか?

奥様:週末の過ごし方が変わりました。以前は二人して昼間まで寝ているなんてこともあったのですが、 南・東・北面からの三面採光なので、メゾネットには朝日から昼間の光まで一日中たっぷりと陽光が入るんです。リビングダイニングにも、バルコニーから玄関土間まで風がよく通り抜けて、午前中が特に気持ちよく過ごせる家なので、「寝ているのがもったいない!」 と思うようになりました。おかげで、以前より早起きになりました(笑)

小林:ある意味、家探しの初めに希望されていた「森に住みたい」を実現していますよね。

奥様:言い過ぎかもしれませんが、森の中で朝を迎えているような感覚はありますね(笑)。

ご主人:平日は何かと忙しくて、なかなかゆっくりと過ごせないぶん、週末は音楽を聞きながらのんびりと二人でブランチをしたり、お互いにそれぞれ趣味の時間を過ごしたりしています。

メゾネット部分はどんな風に使っていますか?

ご主人:メインは寝室ですが、吹き抜け側に作ってもらったデスクは、パソコンを開いて仕事をするのに使っています。

スタディスペース

奥様: 玄関からLDK、メゾネットまで、縦にも横にも仕切りがなくひと続きになっているので、たとえば、主人がメゾネットで仕事をして、私がキッチンにいても、お互いの気配は感じられます。そうでありながらそれぞれの時間の邪魔にならないのが、心地よい空間になっている理由なんじゃないかなと思います。

横だけではなく縦にもひと続きというのはこの物件ならではですね。家の中ではどこで過ごすことが多いですか?

奥様:やはりこの開放的なリビングダイニングにいる時間が一番多いですね。この家に引越してきてから、主人は靴磨きに夢中で、週末は何時間でも靴と対峙しています。エプロンをして窓辺で磨きのチェックをしたり。私は、キッチンで食事を作ったり、植物のお世話をしたり。ダイニングテーブルで本を読むことも多いです。

キッチン横の小上がりのようなスペースも、グリーンがたくさんあって居心地がよさそうですね。

奥様:リビングにソファだけが置いてあるよりも、ここでゴロッと寝転べたら気持ちいいですし、用途も広がるかなと思って作りました。小上がりに畳を敷いてもいいですし、ダイニングテーブルを置いて、今のリビングダイニングを全部リビングにするのもありかなと、今後の間取りのプランもイメージしています。

キッチンと小上がり

いろいろな可能性があるのが楽しいですね。

奥様:そうですね。あと、和風に寄らない程度に根源的に和の要素も取り入れたかったので、キッチンとリビングダイニングスペースを一段下げて、土間のような雰囲気を目指したというのもあります。それもあって、LDKの床材にはモルタルのようなニュアンスのあるフレキシブルボードを貼ってもらったんです。おかげで既存の床暖房を活かすことも出来ました。

最後になりましたが、今後はどんな風に暮らしていきたいですか。

ご主人:シマトネリコがこの1年でかなり大きく成長したので、もうすぐ植え替えをしたいなと思っています。

奥様:今は手付かずになっているルーフバルコニーにウッドデッキを敷いて快適な空間を広げていければと思っています。お天気のいい日は椅子とテーブルを運んで、 のんびりお酒やコーヒーを片手に本を読んで過ごしたり、昼寝をしたり。この家ならではの楽しみ方をもっと満喫していきたいですね。

シマトネリコ
植物

まとめ

植物

マンションの一室とは思えないほど、植物が生き生きと育つとても心地いい空間。インタビュー中、冗談半分に小林が「すでに森の中に住んでいますね」と言っていましたが、風が吹き抜け、緑がそよぐダイニングやメゾネットでお話を伺っていると、本当に森の中にいるような清々しさを何度も感じました。5年、10年と愛情を持って住み続けることで、どんなふうに磨かれ育っていくのか。家族の歴史が紡ぐ美しい姿ももう一度見てみたいと思うお住まいでした。貴重なお時間をありがとうございました。

— Before After 平面図

“Stei_zumen

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