ファミリー/71〜80㎡
自然豊かな郊外エリア。予算内でのフルリノベーション。用途別に設けた収納。お好きな雑貨をたくさん飾れるスペースづくり。ずっと第一候補にしてくださっていたEcoDecoへの依頼など、Tさまファミリーの理想が詰まった住まい。そこに至るにはどんな工夫や試行錯誤があったのか。ベランダから覗く桜が満開間近の華やかなリビングで伺いました。
一緒に物件を見ながら「この部屋ならこんなことができる、あんなことができる」と説明してくだったので、イメージが明確になりましたし、物件探しからリノベまでを一貫してサポートしていただけたのは安心でした。私たちの疑問や不安に対して、アドバイスをしてくれ、すべてを先回りして確認してくださっていたのは心強かったです。
ー 素敵な雑貨がたくさんありますね。飾る場所に応じて探されるのですか?
奥様:どこに飾るかはあまり考えず、気に入ったモノを見つけたら買っています。不思議なんですが「ここに置きたい!」と思って探すと全然見つからないのに、たまたま出かけた先で気に入ったモノが見つかることが多いんですよね。買った当初は「どこにもマッチしないなぁ」と思っていても、ふと「今ならここに合うんじゃないか?」みたいなタイミングが訪れることもよくあります。
ー ということは、今は飾っていないストックもあるのですね。
奥様:たくさんあります(笑)。でも、ある日「あれがあったな」と思い立って飾ってみると、ピッタリ来るなんてことがよくあるんです。たとえば、結婚式で使った夫婦のイニシャルをモチーフにした「R」と「N」のオブジェは、息子が生まれてから彼のイニシャルの「R」も加えてリビングに飾りました。
ー なるほど。雑貨はどちらで買うことが多いですか?
奥様:決まったお店は特にないのですが、オンラインではなく必ず実物を見て買っています。
ご主人:絶対にネットショッピングはしないよね。
奥様:同じ商品でも少しずつ顔が違うというか、個体差があるんですよね。アナログかもしれませんが、そうやって自分の目と脚で探して見つけるのが好きなのだと思います。
ー 物件探しは2020年の1回目の緊急事態宣言下でスタートされたのですよね。
奥様:はい、当時は内見が全部ストップしたので、本格的なスタートは宣言解除後の6月でした。息子が小学校へ入学するタイミングでの引越を計画していたので、逆算すると夏までには物件を探さなくてはならず、集中して一気に内見しました。
ご主人:流山、南柏、新松戸など千葉県内の複数エリアで内見しましたね。
ー 初石を選ばれたのはなぜですか。
奥様:結婚して最初に住んだのが、横浜から2駅の位置にある大口という昔ながらの雰囲気の街で、居心地が良くて好きだったんです。でも、二人とも関西出身であまり土地勘がないので、自分たちが思い描くそうした雰囲気の街がどこにあるのかがわからなくて…。
ご主人:その後、埼玉県の八潮に住んでいた時に、同じ沿線のおおたかの森にはよく遊びに来ていて、都会のガチャガチャした雰囲気がなくて自然もあっていいなと感じていました。
奥様:ただ、おおたかの森は新しい街なので新築マンションが多くて、フルリノベーションできる条件の物件はなかなかないんですよね。それが、ひと駅離れた初石なら物件価格もずいぶん変わるし、中古物件も多いし、私たちの求めている落ち着いた雰囲気もあって穴場でした。
(不動産担当)谷口:このマンションも当時は複数の部屋が売りに出ていたので、比較しながら内見しましたよね。
ご主人:マンションの静かで落ち着いた環境自体が気に入りました。
奥様:敷地内に遊具もあるし、植栽の管理も素晴らしいし、古いマンションだけど管理状況もいいよねって。
ご主人:複数の棟があるのですが、どの棟も階数や部屋数が統一されていなくて間取りもバラバラなので、このマンション内で6〜7件は内見しました。
奥様:中にはリノベ済みの部屋もありましたが、私たちはフルリノベーションをしたかったので、せっかくきれいにしてある部屋をすぐに解体してしまうことに抵抗があってあきらめましたね。物件価格+フルリノベーションの費用を考えると、物件価格が少し予算オーバー。でも、買えない金額じゃないけれどどうしよう…と悩んだ部屋もありました。そんなこんなで、なかなか決められずにいた時にここを内見して、扉を開けた瞬間、窓の外に広がる緑がバーンと見えて「ここだー!」って。
ご主人:日当たりもいいし即決だったよね。
奥様:低層階は金額が抑えられている代わりに、目の前に別の棟が迫っていて景観は望めないことも多いのですが、ここは2階なのに立地のおかげで窓からの眺めに抜けがあって。即決でした。
ー たくさん内見されたからこそ、この部屋の良さがすぐにわかったのですね。
奥様:ちょうどべランダの前の緑が生い茂っていて本当に綺麗だったんです。フルリノベーションをするなら、物件価格をどこまで下げられるかは重要なポイントだったので、タイミングよくこの部屋が出ていてラッキーでした。何も手を手を加えていない状態だったので、壁に穴が空いていたり、カビが生えている部屋があったりして、息子は心配していましたが(笑)。
ご主人:あの頃はまだリノベーションの説明をしてもわからなかったからね(笑)。
谷口:最初にこの部屋を見た時とリノベ完成後とで、息子さんのテンションがまったく違いましたよね。
ー EcoDecoを選んだ理由は?
奥様:事例を見るのが好きなのでいろいろなサイトを見ていたのですが、EcoDecoさんはどの事例を見ても全部よかったんです。最初のヒアリングで「どの事例がよかったですか?」と聞かれた時も「正直全部です」と伝えました(笑)。
谷口:どんなテイストがお好みかを知るために聞いたりするのですが、そうおっしゃっていただいたのを覚えています。
奥様:オシャレでとんがったリノベというより温かみがあるというか。生活感がありつつおしゃれな暮らしをされている感じがいいなと思いました。決め手になったのは南行徳の事例です。愛読しているインテリア書籍に載っていた好みのお部屋が、その南行徳のお宅だったんです。たまたまEcoDecoさんのホームページを見ていたら、最新事例として載っていてびっくりしました。思わず本棚からその本を取り出して見比べて「やっぱりこの部屋だ!」って。それ以来、他と比較することなく、お願いするなら絶対にEcoDecoさんと決めていました。
▷比較的造作の少ないT様邸ですが、リビングには書籍や雑誌をたっぷりと収納できる造作の棚を作られました
ー この部屋も担当をした谷口と内見されたのですか。
ご主人:そうですね。ざっくりと「この部屋はなくしてこんな風にしよう」と話しながら内見しました。一緒に物件を見ながら「この部屋ならこんなことができる、あんなことができる」と説明してくだったので、イメージが明確になりました。
谷口:今はウォークインクローゼットになっているスペースは、壁紙にカビが生えていて通気が悪そうなので部屋にしない方がいいかもしれませんといった話もしましたね。
奥様:そのアドバイスに従って、玄関横の窓を二重サッシにして断熱材も多く入れました。おかげさまでこの冬はまったく結露しなかったです。元の状態を一緒に見てもらっていたからこそ、きちんと対策ができたと思います。
ご主人:物件探しからリノベまでを一貫してサポートしていただけたのは安心でした。
奥様:実はEcoDecoさんに相談する前に、別の部屋を二人だけで内見をしたこともあったのですが、果たしてここはリノベーションに向いているのか、管理状況はどう判断すればいいのか、わからないことだらけでしたね。
ご主人:そうした私たちの疑問や不安に対して、谷口さんが「こういう部分を聞いておいたほうがいい」「修繕計画を確認したほうがいい」などアドバイスをしてくれ、すべてを先回りして確認してくださっていたのは心強かったです。
奥様:「あの物件が見たい」「この物件が見たい」というリクエストのひとつひとつに丁寧に対応してくださった谷口さんには本当に感謝しています。
ーお部屋のイメージはどのように固めていきましたか?
谷口:最初のヒアリングで以前のお住まいに伺いました。その時にお持ちの家具や雑貨を拝見して「こういうテイストがお好きなんだな」ということを理解したうえで、設計を担当した齋藤とプランを考えていきました。
奥様:気に入って買ったものを長く使いたいので、手持ちの家具のサイズを測ってジャストサイズで納まるようにしていただきました。あまりにもぴったりなので遊びにきた友人からは「造作で作ったの?」とよく言われます。
谷口:お子様用の収納は子供部屋に設けて、お子さん自身でしまえるようにしたいというご希望もありましたよね。
奥様:はい。以前の賃貸の住まいは収納が少なくて、おもちゃの収納場所がなかったので、子供部屋のクローゼットに可動棚を取り付けて、おもちゃを収納できるようにしています。それと布団収納もリクエストしました。昔の家にはたいてい押し入れがありましたが、最近のマンションだと布団をしまえるスペースがないんですよね。
谷口:ウォークインクローゼットの端に、布団のサイズに合わせた押し入れのようなスペースを作りました。90cm×90cmの広さが必要だったのであえて作らない限りなかなかありませんよね。
奥様:布団以外にもいろいろなモノをざっくりと収納できて便利に使っています。トイレの横に設けた収納も作ってよかったです! 設計段階では予定にありませんでしたが、工事中に「トイレの広さを調整すれば、洗面スペースの背後に奥行きは浅めですが収納が作れますよ」と提案していただいきました。うちは靴が多いので、シューズケースに収まりきらない靴を入れたりしています。あと、リビングの造作の棚は書類を入れるのに重宝していますし、部屋ごとに設けた収納の使い勝手の良さを実感しています。
▷2つの窓の上には、それぞれステンレス製の物干しバーを設置した
谷口:収納スペースを1箇所にまとめることも一つの方法ですが、T様の場合は最初から「必要なところに必要ものを収納したい」とおっしゃっていたので、そこは意識しました。
ー リノベで叶えたいことが最初から具体的だったのですね。
奥様:ライフスタイルに応じて賃貸で引っ越しを重ねていたので、いろいろな家での経験が入っているのだと思います。よかったことを組み合わせたり、使いにくかったところは変えたり、「こうしたい!」というふつふつとした思いがここで爆発したのかもしれません(笑)。
ー これまでの経験から取り入れたことは何ですか?
ご主人:以前の住まいで洗濯物を干すのに便利だったので、ベランダ手前の梁にバーをつけました。
奥様:おかげで天気を気にせずに、部屋干しをして家を出られます。工事中に工務店とも相談をして、クローゼットや寝室にも追加でつけました。クローゼットのバーは1日着た服を風を通して休ませることもできますし、冬場は来客時のコート掛けにもなります。寝室のバーは布団を干せたりと、それぞれに良さがありますね。
▷廊下とリビングの間には、圧迫感のないガラス扉を設けています。サンワカンパニーの製品をセレクト
▷扉を設けなかったWTCの入り口にはストリングカーテンで目隠しを
ー 収納以外にも各スペースごとに扉があるんですね。
奥様:オープンなお家も素敵だなと思う半面、隠す収納もほしかったのと、プライベートな空間も作れるようにしたかったので。
谷口:一見、通路のようになっている部分も部屋ごとに区切れるように扉がついています。
奥様:入浴時は脱衣所を独立した空間にできるよう、キッチンとウォークインクローゼットにつながる両サイドの扉を閉めたり、エアコンを効率よく効かせたい時は廊下とリビングの間の扉を閉めたり。扉があると日常の細かな使い分けがしやすいですね。
谷口:扉を設けるとどうしても予算が膨らむので、そこは既製品を活用することでバランスを取られましたよね。
奥様:既製品といっても私たちの好みに合うシンプルな扉を谷口さんや齋藤さんが探してくださったので満足しています。先日エアコンの修理に来てくださった施工会社の方にも、リビングのガラス扉を改めて褒めていただけてうれしかったです。
谷口:扉以外にもうまく既製品を取り入れられています。壁はクロス貼りを主体にしてアクセントにしたい部分だけ塗装にしたり、キッチンはカウンター内に収まって見えないのでサンワカンパニーの既製品を採用、吊り戸収納は表の板だけ工務店さんに変えてもらうなど、実現されたいことは叶えつつ既製品を活用されることでコストを抑えられました。
▷使ってみるとメイン動線になっているというサブ通路。通気性も良い
▷キッチンを含め、水周りの床材は水に強くメンテナンス性の良い東リのPタイルを採用
ー 玄関からWIC、水周り、キッチンへとつながるサブ通路を設けた経緯は?
奥様:最初に提案してくれたのは主人です。私は設計の段階ではあまりピンときていませんでした(笑)。
ご主人:最後まで「つながっていなくてもいいんじゃない?」って言ってたもんね(笑)。
奥様:でも実際に生活をしていると、この動線がめちゃくちゃよかったです。買い物をして帰ってきた時に二方向から入れるので家族で靴を脱ぐのに渋滞にならないのも快適ですし、袋を提げたまま冷蔵庫の前まで移動できるのも便利です。
ご主人:逆に、外出する時は最後にウォークインクローゼットで上着を羽織って出られますしね。実際に住んでみると、メイン通路のつもりだった廊下のほうがサブかもしれないというくらいこちらの通路を多用しています。
谷口:もともとの部屋のかたちが正方形に近いので通路を二つ作ることができました。
奥様:玄関の広さもそうですが、平米数としては広い部屋でも縦長だと使い勝手がよくなかったりしますよね。こういったゆったりとしたかたちは中古マンションならではだなと感じます。
▷子ども部屋にある大きな室内窓はキッチン側からも様子が見える
ー コロナ禍以降リモートワークはありますか?
奥様:二人とも営業職でリモートワークではないので、家の中にワークスペースを作ることは考えていませんでした。ところが、先日息子の通う小学校で学校閉鎖があり、オンライン授業になったんです。その時に子ども部屋の室内窓の良さを実感しました。
ー 勉強している様子が見えると安心ですよね。
奥様:そうなんです。壁だと何も見えなくて気になっちゃうし、かといってリビングで授業を受けていると、こちらの声や映り込みが心配になっちゃうので。オンライン授業は予想外の出来事でしたが、個室でありつつも中の様子も確認できて、なおかつ声はシャットダウンできる良さに気づきました。授業中、私はリビング側の造作の棚の前に椅子を置いて、ガラス越しで息子と向き合って仕事をしていました。
▷外に面した窓はないが、室内窓のおかげで明るい
ー 引っ越しをされて1年ですが、今後の部屋づくりの計画は?
ご主人:今すごく満足しているので、きっと大きく変えることはないと思います。
奥様:DIYを積極的に楽しむタイプでもないしね。今の時期は桜が綺麗ですし、夏になると緑が生い茂って、冬場は雪景色。窓からの眺めで春夏秋冬の変化を感じられるんです。天気の良い日はベランダで息子と朝ごはんを食べることもありました。季節に合わせてインテリアを入れ変えたり、日々の小さな変化を楽しみながら、私たちらしくこの暮らしを楽しみたいですね。
▷以前のお住まいから使っていらっしゃるキッチンの収納棚は、すべてサイズを測って配置しているのでジャストサイズです
物件探しだけでなく、間取りも収納も雑貨も、一つ一つに対して意思や愛情を持って選んでいらっしゃる印象を受けたT様。「これだ!」と思えるまでの時間や出会いのタイミングも含めて楽しんでいらっしゃることが伝わってきました。好きなモノに囲まれてご家族皆で仲睦まじく暮らされている様子を垣間見ることができて、私たちもうれしいひとときでした。
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リビングを広くすることや、ラフな収納、状況に合わせた造作、DIY・・・・ そればかりがリノベーションということでもありません。 T様邸では全体のバランスを考え、サイズ感や生活の仕方、費用感などを 整理し、めりはりをつけながらご自身に合う住まいを実現していった気がしま す。「生活がスムーズ」で「お気に入りを飾る」住まいで、これからも暮らし を楽しみながら過ごされていくと思います。
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