ファミリー/61〜70㎡
城南エリアの落ち着いた雰囲気がお好きで、大田区にある63㎡の緑豊かな中古マンションを購入しフルリノベーションをされたK様ファミリー。白を基調とした倉庫のようなラフな空間に、長く愛用されている家具や雑貨がセンスよく置かれています。素敵なインテリアはどのように作っていらっしゃるのでしょうか。家づくりのポイントやここでの暮らしについてご夫婦にお話を伺いました。


——インテリアが素敵ですね。程よく生活感もある見せる収納なのに、まったく雑然としていなくてセンスの高さが伺えます。
奥様:遊びに来てくれた友人からもときどき褒めてもらうことがあるのですが、理由はみんなの何倍も模様替えをしているからなんです。そう言うといつも驚かれますが(笑)。
——まだ引っ越されて1年ちょっとですよね!?試行錯誤の賜物なのですね。
奥様:考えられるパターンはほとんど試したと思います。息子が幼稚園に行っている間に模様替えをすることが多いです。軍手と、滑りをよくする「カグスベール」というツールを使えば、一人でなんでも動かせますよ。
ご主人:先日も、息子と二人で実家に1泊して帰宅したら部屋の配置が全然変わっていました(笑)。最初の頃は「また変わったの!?」とびっくりしていましたが、もう驚かなくなりましたね。
奥様:幼稚園の夏休みが長かった時期は気分転換になればと、アウトドアっぽくリビングにテントを立てたこともありました。頻繁に模様替えをすると常に新鮮な気持ちで暮らせるので良いですよ。家具を動かすと、ほこりも掃除することができるので、部屋を綺麗に保てるのもメリットです。

▷引っ越し後ほとんど唯一購入されたのがこのラック。THORのコンテナボックスが倉庫っぽさを演出しています
——ソファの背面にキッズコーナーを作るのは良いアイデアですね。ソファに隠れておもちゃがあまり見えません。
奥様:壁面とソファ背面の飾り棚のスペースは、息子が自分なりのルールで宝物やお気に入りを並べていて。勝手に片付けちゃうと怒られるのでそのままにしています(笑)。明るいところで遊んでほしいので、場所は、日当たりの良いリビングの窓際が定位置ですが、レイアウトは何度も試行錯誤しています。
——壁面の収納ボックスにおもちゃをしまっているのですか。
奥様:これまで使っていた収納では収まりきらなくなってきたので、最近買いました。引っ越し後に購入した数少ない家具です。オフィスや工場の倉庫をイメージして、業務用のコンテナボックス『THOR(ソー)』のコンテナを並べました。中身の8割はおもちゃがぎゅうぎゅうに詰まっています。

▷リビングの主役であるソファの背面に設けたキッズスペース。おもちゃが広がっていてもダイニングからは視界に入らず、大人のくつろぎ空間を邪魔しません
——インテリアのアイデアはどこから取り入れているのですか?
奥様:インテリア雑誌はよく見ています。あとは、Instagramでいくつか好きなインテリアのアカウントをフォローしていて、彼らの投稿から「これはどこのモノだろう?」と調べることも多いです。古いモノが好きなのでそのままマネするわけではありませんが、いつも参考にしてチェックしています。

▷リビングと寝室を分ける大型の引戸は開けていることが多いそう
——EcoDecoがご一緒したのはリノベーションの設計からでしたよね。
奥様:はい。最初からリノベーションありきで考えていたわけではなかったのですが、我が家の家具が新築マンションには全然合わないので、中古を買ってリノベをするのが良いかなと考えるようになりました。
——新築マンションでは家具の雰囲気が合わないということですか。
奥様:それもありますが、家具のサイズが大きくて一般的な規格の部屋にはそもそも入らなくて。このダイニングテーブルもエクステンションタイプなので、今よりもさらに40cm伸ばせるんです。

▷ダイニングの主役は、1960年代のアメリカンヴィンテージのエクステンションテーブル。普段は家族3人でコンパクトに、友人を招くパーティーの際は広々と。奥の洗面脱衣室とも緩やかにつながる、人が集まる中心地です
ご主人:テーブルも椅子も1960年代のアメリカのヴィンテージ家具なのですが、日本のテーブルと比較すると対面で座った時の幅も広いと思います。
奥様:食器棚も含め、JOURNAL STANDARD FURNITURE(ジャーナルスタンダードファニチャー)が扱っていたヴィンテージ家具を購入しました。私も夫もアメリカンヴィンテージのような少しラフで力の抜けたスタイルが好きで、これらの家具は好みにピッタリでした。ただ、どれも大きくて重いので、搬入はクレーンで釣り上げるという、大掛かりなことになりましたね。
——なるほど、テーブルの脚を取り外せないというのは大変ですね。それでも、大きくておおらかな雰囲気がとても素敵なテーブルです。
奥様:友人たちを招いてお酒を楽しむことも多いので、大きなテーブルは必須でした。
——お酒が好きなのは食器棚に並ぶグラスの数が物語っていますね(笑)。よく飲まれるのはワインですか。
奥様:ワインは夫が好きで、私はビールが好きです。もちろん一緒にワインを飲むこともあります。 ご主人:もともと私はお酒が弱くて、ビールをほんの少し飲んだだけで酔っ払っていたのですが、妻と一緒に晩酌をするうちに、だんだんと飲めるようになりました(笑)。
——ワインセラーも良いですね。
奥様:防腐剤の入っていないナチュラルワインが好きなので、適温にして程よい熟成を保つために欲しくて。ワインの間に、私の好きなビールもねじ込んでいます(笑)。
ご主人:ワインはネットでも買えますが、会話をしながら選ぶのが楽しいので、最近は職場近くのナチュラルワイン専門店で買って帰ることが多いです。
——グラスもワインに合わせて変えるのですか。
ご主人:一時期はグラスにも凝って、ワインに合わせて少しずつ集めていましたが、今は子どももいますし、もっぱら木村硝子店のワイングラスを使っています。ステムが短いので子供がいても安心で、日常使いにちょうど良いんです。

——キッチンのインテリアもいろいろなモノがバランスよくミックスされていて楽しいですね。
奥様:ちょっとエスニックな小物類は、ほとんどが母から譲ってもらったモノです。天井から下げているモビールは母が海外旅行で買ったモノです。どれも長崎の実家を建て替える際に引き取ってきた、かれこれ35年程の付き合いになるモノ達です。
他には、友人が引越しをする時に、不用品の放出セールをするというので、そこで購入したモノもいくつかあります。どれもキッチンの壁面収納やオープンラックに飾っています。
——壁面の木製収納とステンレスの異素材ミックスも素敵ですね。

奥様:ステンレスのキッチンは主人のリクエストでした。
ご主人:カッコいいなと憧れていて、私は料理をしないのに意見させてもらいました(笑)。でも、私がリクエストしたのはそれくらいで妻にほとんどお任せでした。
——家づくりに対する奥様の並ならぬ情熱を感じるので、役割分担をされているのは素晴らしいと思います。リノベ自体はスムーズに進行しましたか。
奥様:決めることの多さにびっくりしました。EcoDecoさんが全体をリードしながら、私たちの要望に合わせていろいろな提案してくださったのですが、最終的に決めるのは自分たちなので「こんなに決めなくちゃいけないの!?」と。一番驚いたのが便器です(笑)。まったくこだわりはなかったので、バリエーションも多いうえに、思っていたよりも高額で、選ぶのが難しかったです。

▷水勢を考慮して選択したタンク一体型トイレ。床は手入れがしやすい東リのピエスタを採用

▷洗面台は造作。洗面台は造作。モールテックスで造作したカウンターに半埋込の洗面ボウル
——最終的にどのように決めたのですか?
奥様:デザイン的にはタンクレスがよかったですが、水勢が弱くなるのでマンションの築年数を考えると最適ではなく、ごく一般的な便器にしました。中古マンションの場合、物件ごとにいろいろな制約があるので、その中で優先順位をつけて取捨選択をしなければならないと学びました。
——もっとこうしておけばよかったと思う部分はありますか。

▷キッチン背面の小さなテーブルは友人制作。ほどよい奥行きのため、多用途に長く使えそうです

▷同じくご友人制作のラックにはカゴや小物雑貨が並べられています。重くて持ち運ぶ土鍋は取り出しやすい下段に収納
奥様:パントリーと作業台は、もう少し広くしてもよかったです。今は友人が作ってくれたテーブルを作業台代わりにしています。独身の頃に大学時代の友人に作ってもらったものです。引っ越すたびにいろいろな使い方をして大切にしています。今は金属工芸の仕事をしていて、オープンラックもその友人に作ってもらいました。
——長く愛用されている家具が多いですよね。モノを増やさないように気をつけていらっしゃいますか。
奥様:捨てることに対してすごく労力が必要なほうで。大学生の頃に3,000円くらいで買ったランプを、最近になってようやく一つ処分したくらいです。だから、新しい家具が欲しくなっても「60歳まで使うかな?」「死ぬまで一緒にいることになるかな?」といろいろ考えてしまって、なかなか買うまでには至らないですね。リノベのプランの際も、今ある家具や雑貨が主役になるよう、部屋自体は作り込みすぎず、ラフでシンプルな倉庫のような空間にしたいとリクエストしました。
——お家の中でお気に入りのスペースはありますか。
奥様:家中どこも気に入っていますが、特に窓辺がお気に入りです。春は借景の緑が綺麗ですし、12月の今はクリスマスツリーを飾って、季節のイベントを楽しんでいます。

——オーナメントがかわいいです。
奥様:ほとんどが極薄のガラス製なので、息子が小さいうちは危険で置けませんでしたが、5歳になったので、そろそろ大丈夫かなと思い、久しぶりに飾りました。毎晩イルミネーションをつけて楽しんでいます。オーナメントは、毎年いろいろな雑貨屋さんを巡って少しずつ買い集めていますが、一番品揃えが良いのは伊勢丹新宿ですね。でも、息子が気に入っているおもちゃの宇宙飛行士やミニカーも飾っています。
ご主人:マンションの地下に倉庫があるので、クリスマスツリーや季節家電、スーツケースなどのかさばるモノはそこに収納できるのもすごく助かっています。
奥様:部屋の広さは当初の希望よりも少しコンパクトでしたが、倉庫があるおかげで狭さは感じません。

——収納スペースよりお部屋を広くしたのも良いですね。寝室は将来的に子供部屋にする想定ですか?
奥様:実は、息子に個室が必要になる頃には住み替えたいと思っています。住み替え自体はここに引っ越す前から考えていることです。ただ、このエリアはファミリータイプの物件がなかなか売りに出ていなくて。2台のベッドに3人で寝るには少々窮屈になりつつあるのですが、同じように考えている近所のママ友とも「出ないよね」「ないよね」とよく話していますよ。

——理想のタイミングとしてはいつ頃でしょうか?
奥様:学習デスクも必要になるかもしれないので、小学校高学年頃ですかね。友だちと途中で離れないよう、できれば同じ学区内でとは考えていますが、私が学生時代に住んでいた国立にも思い入れがあるので西東京の方でも良いなと思っています。
——住み替え前提でリノベされていたのですね。数年後、どんなお部屋でどんな暮らしを楽しんでいらっしゃるのか、それもまた楽しみですね。今日はありがとうございました。

▷存在感のあるアメリカンヴィンテージのカップボードはコクのある深い色味。これまでも大切に使われてきたことがわかるような素敵な家具です
主役の家具はアメリカンヴィンテージでありつつも、カーテンや床材は国産という視点でセレクト。北欧の伝統的なモビールのヒンメリや、あえてノーブランドのダイニングの照明など、国境や時代を超えさまざまなモノがMIXされていたK様のお住まい。なのに、まったく雑多にならず美しく調和しているのは、K様独自のセンスによるところと思いつつ、「模様替えの回数です」とおっしゃるその言葉に力をもらい、私ももっと自由にインテリアを楽しみたくなった取材でした。
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