EcoDecoで設計兼リノベーションコーディネーターを務めるokanoです。リノベーション向きの物件探しから設計までをトータルで担当しています。
みなさんが物件探しをするとき、必ず目にするマンション販売図面。EcoDecoのようにリノベーションを前提とした物件探しの専門仲介会社は、その販売図面から「リノベーションでできること」「できないこと」を読み解きながらご紹介しているんです。同じように、これからリノベーションをされる方にも読み解く力を身につけていただけたら!と思い、19回に渡って物件を読むコツを伝授していきます。今回は9回目です。
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今回のテーマは「構造」
物件を読むコツ9回目は「構造と部屋の雰囲気の関係」に関してレクチャーします。
皆さん、マンションの構造といえば「鉄筋コンクリート造(RC造)」や「鉄筋鉄骨コンクリート造(SRC造)」などを聞かれたことはあるのではないでしょうか?今回はそっちではなく、「ラーメン構造」と「壁式構造」についてです。これは簡単に説明すると「コンクリート躯体の作り方の違い」です。
まず「ラーメン構造」とは、柱と梁を構造体として作られた建築のこと。なので部屋の隅などには柱が出てきますし、天井には梁も下がってきます。
↓こんな感じで。

それに対し「壁式構造」は言葉の通り壁が構造体となっている建築のこと。なので、柱がないのが特徴です。
↓こんな感じで。

この2つを簡略図で説明すると…
こんな感じです。
どちらもコンクリート造のマンションの構造としてよく出会いますが、壁式構造は5階建てくらいの建物が限界なので低層マンションによく採用されていることが多いです。
そんな訳で、マンションには2つの構造があるのですが、リノベーションにおいてはこの構造の違いによって部屋の雰囲気が変わってくることがポイントなのです!事例を見ていきましょう!
まずは「ラーメン構造」…


柱と梁が部屋の中に出てきて、存在感がありますね〜。このいかにも構造!という存在感が部屋の雰囲気作りに一役買っている感じです。それに対して「壁式構造」は?といいますと…


構造体の存在感がなく、部屋の隅や天井に出っ張りがないのでとてもスッキリした雰囲気となっていますね〜。柱がないため家具のレイアウトもし易そうです♪低層マンション自体の割合が少ないので壁式構造に出会うこともラーメン構造に比べて少ないと思いますが、構造によってリノベーション後の部屋の雰囲気が違ってくることは知っていて損しないと思います。
みなさんはどちらの雰囲気がお好きですか?
次回は…
物件を読むコツ10回目は「給湯器」。皆さんご存じのお湯をつくるあの機械ですが、中古マンションでリノベーションをする際、たまにネックになってくるのが室内に設置されている場合なのです。今の給湯器の主流は屋外設置となっていますよね。そもそも、それってなぜなのでしょうか?
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