EcoDecoで設計兼リノベーションコーディネーターを務めるokanoです。リノベーション向きの物件探しから設計までをトータルで担当しています。
みなさんが物件探しをするとき、必ず目にするマンション販売図面。EcoDecoのようにリノベーションを前提とした物件探しの専門仲介会社は、その販売図面から「リノベーションでできること」「できないこと」を読み解きながらご紹介しているんです。同じように、これからリノベーションをされる方にも読み解く力を身につけていただけたら!と思い、19回に渡って物件を読むコツを伝授していきます。今回は12回目です。
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今回のテーマは「床」
前回の物件を読むコツシリーズでは天井の事について書きましたが、今回は目線を下にして、床に関してです。先日書いたブログ「みんな気になる解体現場、理事会が大集合!」では解体後の現場を理事会の皆さんがゾロゾロと興味津々に見学された事を書きましたが、その中でアップしていた床の画像がありました。
これですね。
ここで注目してもらいたいのが、「配管のところだけ溝になっている」ということ!この配管の状況って、実はリノベーションのプラン変更する場合はとても重要になってくることなんです。
ではまず、床の仕上げ方に関して基本的な2種類をご紹介
種類は天井と同じなんです。
【二重床】
これは、その名前の通り「床が二重になっている仕上げ」のこと。コンクリートスラブの上に束組みをして、床下スペースを設け、その上にフローリングなどの仕上げを貼っているような状態です。
こんな感じですね。この床下スペースがあることで、給排水管を通すことができるため、キッチンや洗面などの設備関係の位置変更が比較的容易にできるという点が大きなポイントです。
それに対してもうひとつが…
【直床】
これはコンクリートスラブに直接カーペットやフローリングなどの仕上げ材を貼っている状態です。
直接仕上げを貼るので、一度モルタルなどでフラットにしていたりしますが、基本的にはコンクリートに直接仕上げてあり、配管などを通すスペースはありません。
そして、この2つの違いは内見の際にスリッパを履かずに、直で歩くだけでも分かるので見分けるのはそんなに難しいことではありませんが、直床の場合は設備位置のレイアウト変更をする際には配管の処理が難しい課題として立ちはだかるケースも良くありますので、いろいろ変えたいと考えている方にとっては、気に入ったマンションが直床だった場合は事前に設計に相談していただいた方が無難でしょう!
そんな直床のマンションでたまに出くわすのが、今回冒頭で見て頂いたような「溝」になっているケースです。簡単に説明しますと、基本は直床なのですが、水廻りの部分のみなどが2重床になるように一部分のみスラブを下げているのです。(これを「逆スラブ」と呼ぶこともあります)
こうなっていると、このエリア内であれば、設備の移動は2重床と同じなので、比較的可能だけど、このエリア外に設備を出したい場合は、床を上げたりしなくてはならない。という状況になってくるのです…。

直床だったキッチンをアイランドキッチンに変更するためにキッチンエリアのみ床上げしたケースです。
完成したらこうなります。
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では、先ほどの溝になっていた解体現場の物件はどうなるのでしょうか??
それは、リノベーション工事が完了してからのお楽しみ☆ということで、、、、。
次回は、気になる耐震のことを2回に渡ってレクチャーします。
>>vol.13:番外編(耐震のコト1)
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