収納アイディアが詰まった家

家事動線を追求したすっきり機能美ハウス

ファミリー/81㎡以上

お子様が小学校に入学される前に、住み慣れた街でリノベーションをされたY様ご家族。川を一望できるリビングダイニングや家事動線を考えた間取りなど、家族みんながゆったりとくつろげるポイントが詰まっています。どのような部分を大切にしながら家づくりをされたのかを伺いました。

Profile
  • Y様邸@町屋
  • 30代ご夫婦+お子様お一人
  • 85.80㎡/2017年11月竣工
物件探しからはじまるリノベーション

担当の方もあんまり押しも強くないというか。もし押しの強い人だったら、私たちの場合はちょっと引いちゃっていたかもしれないです(笑)。いくつか内見をして回ったら、私たちだけで回るよりも、いろいろ見るべきポイントなども教えてもらえるので、特に他社さんと比較することはなく、結局そのまま最後までお願いしました。

— Before After 平面図

“Ytei_zumen

事前に管理体制を確認できるのは中古マンションならでは

眺望

ー リビングダイニングから川が一望できるんですね。

ご主人:ダイニングチェアに座って食事をしていると気持ちいいですね。夜になると高層ビルやスカイツリーも見えて綺麗です。

奥様:ダイニングテーブルの向きや位置は気分によって変えたりしてアレンジしています。

ー このエリアに住みたいというのは最初から決まっていたんですか?

奥様:以前住んでいた賃貸マンションがここから歩いて数分のところで。娘の保育園を変えたくなかったのと、住みやすくて気に入っているので、このあたりで探していましたね。

ご主人:5〜6件くらい内見してここに決めました。このバルコニーから見えているマンションもいくつか見に行きましたよ。

リビング

ー ここに決めた理由は何でしょうか?

奥様:当初の希望どおり生活環境を変えずに引っ越せることと、バルコニーのスパンが広い間取りも気に入りました。

ご主人:築13年と比較的新しいので、古くて不便ということもなさそうでしたし、敷地をゆったりと使って建てられているのも印象がよかったです。細かいことでいうと、自転車置き場や駐車場が平置きなのも生活がしやすそうだなと感じました。

奥様:主人はこの眺望も気に入っていましたね。あとは、管理体制がしっかりしているのも安心しました。

ご主人:実はこのマンションを購入する前に、購入の申し込みまで進んでいた物件があったんですけど、管理にちょっと疑問を感じて結局やめたことがあったんです。

奥様:裏口が壊れていて誰でも行き来できてしまう状態だったり、エレベーターの中に落書きがされていたりして、不安に感じて…。

ご主人:眺望も間取りもよかったんですが、管理組合の状況を見ていても、ちょっと違うのかなと思う部分があってやめてしまいました。

ー 管理体制や周辺環境を事前に確認できるのも中古のいいところですよね。

奥様:そうですね。ここのマンションもコーディネーターの小林さんと一緒に管理人室に行って、管理組合の議事録を見せてもらったんです。そこで疑問に思う部分は問い合わせて教えていただいて、納得がいったので購入することにしました。

実は、ご主人は新築派。その転機とは?

リビング

ー そもそもどのタイミングでリノベーションをしようと考えられたのでしょうか?

ご主人:子供が小学校に入学するまでに家がほしいね、というのはなんとなくあって。ただ、新築か中古かでいうと、私はどちらかというと新築で考えていました。

奥様:私は『中古を買って、リノベーション。』をたまたま読んだのがきっかけで中古マンションに興味があって。EcoDecoさんのWEBサイトも見ていろいろな記事を読むうちに、リノベーションもいいなと思うようになりました。その時点では主人はまだ興味が薄かったんですが、2016年の9月に青山のスパイラルホールでやっていた「RENOVATION EXPO JAPAN」に一緒に行って、それがきっかけで主人もリノベーションに対して前向きになったような気がします。

中古を買って、リノベーション

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リノベーションの教科書になるような、導入書です。リノベ初心者の方にオススメの一冊。

ご主人:価格のお値打ちさとか、できることの幅広さについての話を聞いていると、変な偏見はなくなっていきましたね。

ダイニングキッチン

奥様:主人もEcoDecoさんのサイトを見るようになって。岡野さんの書いている「物件を読むコツ教えます(blog)」は、リノベーションの工事の難しい部分についても具体的に詳しく書いてあったので、二人ともよく読んでいましたね。

ご主人:それから1ヶ月くらいして「一度話を聞きに行ってみよう」と妻がコンタクトを取ってくれました。その時はまだリノベーションをすることは決めきれていなくて、雰囲気を知りたかった程度だったのですが、直接話を聞いてわかることもたくさんあって、いい印象を受けましたね。

奥様:小林さんがコーディネーターとして付いてくださったんですが、あんまり押しも強くないというか。もし押しの強い人だったら、私たちの場合はちょっと引いちゃっていたかもしれないです(笑)。

ご主人:物件探しの段階では、街の普通の不動産屋さんと同じように、物件が決まるまでは無料で一緒に探してくださるということだったので、いくつか内見をして回ったら、私たちだけで回るよりも、いろいろ見るべきポイントなども教えてもらえるので、特に他社さんと比較することはなく、結局そのまま最後までお願いしました。

生活動線を重視 1つの場所に2方向からアクセス

キッチン

ー 家全体のテーマはどのようなものだったのでしょうか。

奥様:とにかくリビングダイニングを広くしたかったのが一番の希望でした。それと、家のデザインを一番に優先するよりも、生活のしやすさを大切にしたかったので、生活動線を重視しました。扉の向きや位置、開き戸か引き戸かといったことはけっこう考えましたね。中でも、キッチンと洗面室の間を、壁じゃなくて扉で仕切ることで、自由に行き来できるようにしたのはすごくよかったですね。

ハンガー

ご主人:朝、洗濯機のスイッチを入れた後、すぐにキッチンで朝ごはんの用意ができたり、洗濯が終わればリビングに持ってきて、リビングの梁に設けたハンガーに干したり。1つの場所に2つ以上の機能があるというか、それぞれの場所に2方向からアクセスできるのは、無駄な動きがなくていいですね。キッチンの幅も洗面室の通路も広めに作ってあるので、後ろを通ったり、同時に作業をしたりしてもあまりストレスを感じません。

奥様:あと、ウォークインクローゼットを経由して寝室に入れるのは、遅く帰った時に寝ているのを邪魔をせずに着替えられるのが便利ですね。

ー ご家族でキッチンに立つことも多いですか?

奥様:娘と一緒にごはんを作ることも多いです。スペースに余裕があるのでストレスなく頼めますね。週末は主人が作ってくれます。キッチンの水栓はリクシルを選びました。水栓とキッチンカウンターがフラットにつながっているので、レバー式だと絶対に水ハネでカウンターがびしょ濡れになるんですよね。それが嫌で自動水栓にしました。お肉とお魚を触っている時に、直接レバーに触れなくていいですし、子供も扱いやすい。浄水器もついているので便利ですね。自動水栓ってパーツの一部が黒いものが多いんですが、この「ナビッシュ」というシリーズだけはすべてがシルバーで統一されているので、カウンターの向こう側からもすっきり見えていいなと思い、選びました。

キッチン水栓

ー なるほど。キッチン横のワークデスクは奥様の作業スペースですか。

奥様:私が在宅勤務をする時に使っていいます。小学校に入って娘が勉強するようになったら、最初は私の目の届くところでやってもらえたらなとも思っています。

ー 洗面室は作業台が広いくて使いやすそうですね。

奥様:最初は洗面ボウルを2つ並べようと思っていたんですが、1つにして正解でした。半分は作業台にしておくと、いろいろとモノも置けるので。主人がヒゲを剃っている横で私がメイクしていても、お互いにストレスなく身支度ができます。洗面室の金物は私の好みでゴールドが多いですね。タオルかけは「ToolBox」で購入しました。

洗面台
洗面タイル

ー ご自身でいろいろなところを見て回られたんですか。

奥様:そうですね。施主支給品は多いかもしれません。洗面台のタイルは平田タイルで見つけたんですが、1枚1枚バラバラではなくシート状になっているんです。自分で色を組み合わせて貼って、目地埋めは職人さんにやってもらいました。

できる範囲でDIYを取り入れた

リビングダイニングキッチン

ー DIYをされた部分もあるんですよね。

奥様:寝室とトイレの壁は自分たちで塗りました。下地を平らにしてもらってから塗ったので、意外と難しくなくて、家族3人で楽しく塗ることができましたね。カラーワークスさんでペイントのレッスンを受けた時にカラーサンプルをいただいたので、その中から寝室にはグレー系を選びました。落ち着いたトーンで寝室に合いそうなのと、ゴールドに合うような色がいいなと思って。この色に飽きたら、次も自分で塗り替えたいです。

ー トイレは、青のような緑のようなニュアンスのある色が素敵ですね。

奥様:トイレは他の空間と全然違って遊んでもいいかなと思って。これもカラーワークスなんですが、抗菌加工の塗料があるということだったので、その中から選びました。トイレ自体はあまり広くないので、便器の長さが短くてすっきりしたデザインがよくて、リクシルのサティスというシリーズを入れてもらいました。

ー ペイント以外にはどのようなことをされたんですか?

奥様:主人がリビングダイニングの床のオイルを全部塗りましたね。

ご主人:思い出したくないな(笑)。寒い時期に2日かけて1人で全部塗りました。

奥様:引っ越しの作業とオイル塗りの日が重なって、それぞれ分かれて作業をしなくてはいけなくて。注文していたオイルの色が少し思っていたのと違って、それも大変だったって言ってたよね(笑)。リビング側にはもともと床暖房が入っていたので、オール無垢ではなくて、表面が無垢材になっている床暖房対応のフローリング材を使っています。設計を担当してくださった岡野さんからの提案でこれにしましたね。DIYといえば、テレビの下の棚と、おもちゃの入っている棚は、主人が前の家に住んでいる時に作ったものです。レコーダーの幅もきちんと採寸して作ってあるので、ぴったりなんですよ。

ご主人:以前のテレビだと幅もぴったりだったんですが、最近テレビが壊れて買い換えたのでちょっとはみ出してしまっています(笑)。

トイレ
エントランス

奥様:何かを作るのは二人とも好きですね。

ー シューズボックスの下にルンバが置いてあるんですね。

奥様:引っ越したらルンバがほしいなと思っていたら、岡野さんが専用の収納スペースを計画してくれて。見えない所にルンバ充電用のコンセントもちゃんと計画してもらっています。

ー ペットハウスみたいでかわいいですね。

奥様:そうなんですよ。ルンバって登録する時に名前をつけるんですが、うちはジョージって名前をつけています。

ご主人:リノベーションとは直接関係ないですけど、これは買ってよかったモノのひとつですね。

他の家を見て良さそうな設備や仕様はどんどん採用

リビングダイニングキッチン

奥様:キッチンはできるだけ広くして、使いやすさを重視しています。キャビネットはすべてIKEAで、取っ手は別で買って付けました。実はもともとはキッチンは造作にする予定だったんですが、予算が上がってしまいそうでどうしようかと悩んでいたんです。そんな時に、岡野さんが設計を担当された豊洲のお宅(小さな遊び場がたくさん!多彩な趣味を楽しむ家)にお邪魔する機会があって。そのお宅はオールステンレスのIKEAのシステムキッチンを導入されていたんです。そこで引き出しの中とか細かい部分も見せていただいて、お話を伺っていたら、使い勝手もよさそうだし、パーツも好みのものに変えられることがわかったので、IKEAに変更しました。コストダウンにもなりましたし、変えてよかったですね。

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小さな遊び場がたくさん!多彩な趣味を楽しむ家|リノベーション事例

ー 食洗機も豊洲のお宅と同じでしょうか。

奥様:そうです、当時IKEAで売られていたものです(※現在は販売終了)。これも豊洲のお家に伺うまではでは他社の食洗機を予定していたのですが、「使ってみてどうですか?」とか「洗剤は何を使っていますか?」とか具体的にな質問にも応えてくださって。そのお話を聞いていると他社製品よりもコストダウンになるし、使いやすそうということでこちらにしました。

ご主人:食洗機のおかげで家事が楽になったよね。朝と夜の洗い物を一気にできるし、時間の短縮にもなっています。

奥様:雑誌やWEBで事例紹介を見るのと、実際に見るとでは全然違ったので、豊洲のお家を見学できたのはかなりよかったです。リノベーションマンションに住む友達の家にも遊びに行きましたけど、同じ会社で作られているほうが参考になるし、質問もしやすいですし。洗面室と廊下の間にある扉も、あのお宅のルーバーの扉を見て「湿気が溜まるところはこういう通気性のある扉がいいんだな」と気づいて同じように採用したんです。

できない理由やリスクも説明してくれるのがよかった

インタビュー

ー EcoDecoにご依頼いただいてよかったのはどういうところですか。

奥様:私たちの要望を聞いたうえで、無理なことは「こういう理由で難しいです」ときちんと伝えてくれたので、納得して進められるのはよかったです。とはいえ、いろいろと無理にも応えてくださったんですが(笑)。

ご主人:「ここに照明をつけた場合、ここには光が届きませんよ」とか「ここには配管を通すからこういう感じになりますけど、これでいいですか?」とか、私たちではなかなかわからないことや気づかないことも、きちんと説明をしてくださるので、納得感がありました。

奥様:先回りにして「こういうものは必要だろうな」って提案してくださるんですよね。さっきのルンバを収納するスペースとかも、自分たちでは考えつきませんでした。

ご主人:引き出しがいっぱいあるんでしょうね。お客さんによって求めるものは違うと思うんですけど、それぞれのお客さんが求めるものを汲み取ってくれるというか。私たちの場合は、自分たちにとっての必要性や実用性を重視するので、洗濯物を干せるリビングのハンガーバーもそうですし、動線に関してもたくさん提案していただいたんですが、もしデザインにこだわる人であれば、デザイン性を重視した提案をされるんだろうなと思います。

子供が遊び疲れたらすぐにベッドに入れる導線も◎

キッチンカウンター

ー ここで暮らすようになって変わったことはありますか?

奥様:植物を飾るようになりました。以前は飾る場所がなかったのもあるんですが、ちょっと手をかけようかなという気持ちが出てきました。前に住んでいたところは、バルコニーにも洗濯を干す時くらいしか出ることもなかったんですけど、今はウッドデッキを敷いて、グリーンも育てているので、毎日出ていますね。これからさらに増やして、もっとグリーンでいっぱいのバルコニーにできたらいいなと思っています。

ー カウンターにたくさん植物があるのも素敵です。

奥様:もともとはここで朝ごはんを食べようと思ってたんですが、結局そういう使い方はせず、植物を置いていることが多いです。住みながら「ここをもっとこうしよう」と考えるのも楽しいですね。今悩んでいるのは寝室のカーテンです。カーテンだと存在感が出すぎてしまうので、ブラインドかハニカムシェードにするか迷っています。引っ越ししてまだ半年ちょっとなので、今はいろいろチャレンジしている感じです。

キッズスペース

ご主人:子供が遊べるスペースが増えたのも、すごくよかったです。

奥様:娘は主人と遊ぶのが大好きなので、リビングの一角に作ったキッズスペースでよく二人で遊んでいます。私も目が届くので安心ですし、遊び疲れて「もう寝ようか」と言う時に、リビングからウォークインクローゼットを抜けて、奥の寝室へとつながる扉があるので、すぐにベッドに入れるのも楽ですね。将来はこのキッズスペースを子供部屋にするか夫婦の寝室にしてもいいかなと思っています。どちらにするとしても、この開放感は活かせるように、壁を立てずにガラスで仕切るのがいいのかなと。将来の暮らし方をイメージするのも楽しい時間です。

まとめ

ダイニングチェア

光と風がたっぷりと入り開放感のあるY様邸。ご主人と娘さんがリビングでおままごとをしたり、ダイニングテーブルでお絵かきをしたり、寝室でおしゃべりをしたりと、家中のあちこちでずっと楽しそうに遊んでいらした姿が印象的でした。家族みんながのびのびと暮らしている様子が垣間見られて私たちもうれしく、また、お子様の成長に合わせてどんなふうに部屋が進化していくのか、これからの様子も楽しみです。ありがとうございました。

 

↓Y様邸@町屋の画像をまとめてご覧になりたい方はこちらから(Pinterestのサイトへ移動します。)

設計者コメント

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家に対するプロジェクトは引っ越しができたら終わりではなく、リノベーションはそのスタートに過ぎないと思います。お子様の成長や新たなリクエストに応じて自由に手を加えていただき、普段の暮らしを大切に、そして楽しく感じ ていただくこと。Y様のリノベーションではそのような考えが礎となって進行していたと感じました。快適に暮らせて、お子様の成長を見守れる家。お子様の成長に合わせてリビングに置くソファも今後検討されるとのことでしたので、これからどのように変わっていくかがとても楽しみです。

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