コンパクトに暮らす

小さな喜びや楽しみが日常にある贅沢

一人暮らし/40〜60㎡

昔からインテリアや住まいには興味があったものの、マンションの購入は“自分ごと”として考えていなかったとおっしゃるE様。EcoDecoのホームページをご覧いただいたのをきっかけに、「いつかじゃなくて今でも買えるのかも」と思われたそうです。その心境の変化や、毎日の小さな喜びや楽しみの積み重ねが増えたとおっしゃる新居での暮らしについて伺いました。

Profile
  • E様邸@目黒
  • 40代女性のお一人暮らし/39.16㎡
  • 2017年3月竣工
物件探しからはじまるリノベーション

セミナーに参加した後、設計を担当してくださった小林さんや他の方々とお話をして、すごく自然にやりとりができて、私のイメージを汲み取った提案をしてくださったので、「お任せしたいな」と思うようになりました。結局他社さんとの比較はしていません。

— Before After 平面図

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漠然とした憧れが「私も買ってみよう」へと変化

“リビング

ーリノベーションを選んだきっかけは何だったのでしょうか。

E様:具体的なきっかけとなったのは、たまたま目にしたEcoDecoの代表、谷島さんのWebインタビュー記事でした。谷島さんのプロフィール欄にあったEcoDecoさんのホームページを拝見すると、一人暮らしの方の事例紹介がいくつもあって、それらを見ているうちに「マンションを買うのって遠い話じゃないのかも。私にも買えるかもしれない」と思えてきて。それが2016年のお正月でしたね。休暇中で時間に余裕もあったので、たくさんの事例を見たり資金について調べたりしているうちに、今まで漠然と思い描いていた「家」について、真剣に考えるようになっていきました。

ー 将来的には家を買いたいという気持ちはおありだったんですね。

E様:もともと住まいに対するこだわりは強いほうで、インテリアにも興味があったので、いつか家がほしいなとは思っていました。でも調べていくうちに、いつかじゃなくて今でも買えるのかもって思い始めて。結婚してから買おうとすると、いつになるのかわからない部分もあるので「じゃあ、とりあえず買ってみよう!」と思い至りました。

ー 結婚を機に家を買うのもひとつの選択肢ですが、結婚と家の購入は必ずしもセットではないですからね。

E様:家を買うといっても、そこを終の住処にするつもりはなくて。これまでずっと賃貸で、どこか仮住まいのような感覚もあったので、ひとまずの落ち着き場所ができたという感じです。なので、今後結婚したりとライフスタイルの変化があった時には、売ったり貸したりする可能性も視野に入れて、都心の便利な場所を選びたいなと思いました。となると、新築マンションではとても手が届かないこともあって、中古マンションを買ってリノベーションをするというのは自分に合った選択でしたね。EcoDecoさんとのお付き合いは、セミナーに参加したところから始まって、そのまま物件購入からリノベーションまで一貫してお願いしました。

ー 他社との比較検討はされなかったのですか?

E様:1社だけ資料を取り寄せたことはありましたが、他社はほとんど考えませんでした。最初にEcoDecoさんの事例紹介を見ていた時に、施主さんの好みに合わせてシックだったりポップだったりとバリエーションはたくさんあるのに、どの家にも根底に流れるセンスの良さを感じたんです。まずそこに好印象を持っていて、セミナーに参加した後、設計を担当してくださった小林さんや他の方々とお話をして、すごく自然にやりとりができて、私のイメージを汲み取った提案をしてくださったので、「お任せしたいな」と思うようになりました。

予算内の物件に出合うポイントは明確な優先順位

“ダイニング

ー この物件を選んだ理由は何ですか?

E様:以前住んでいて好きだった目黒・恵比寿エリアで探しました。でも、なかなか価格の折り合いのつく物件がなくて、広さや築年数など何かしら妥協しなくてはならない部分が出てきましたね。物件の選び方は人それぞれだと思うのですが、私の場合は、40平米弱と比較的コンパクトな物件を選んだので、住宅ローン控除を受けることはあきらめました。

ー 住宅ローン控除を受けられる条件の一つが、床面積50平米以上なんですよね。

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リノベーションには住宅ローン控除を使えるの?|EcoDecoスタッフblog

E様:そうですね。50平米以上というのは物件選びの一つの目安かなとも思ったのですが、ここは窓を開けても隣の建物と密接していなくて、実際の平米数より広さを感じられるところが気に入ったので、無理に50平米を超える物件を探さなくてもいいかなと。あと、駅近なのに静かで落ち着いているところも気に入りました。以前、幹線道路沿いに住んでいた時に、うるさくて引っ越した経験があるので、都心でありながらも静かなことは譲れないポイントでした。ただ、この部屋は北東向きなんです。私自身は、物件選びの条件に日当たりは重視していなかったのですが、実際に暮らしてみると、冬はちょっと寒いですね(笑)。床暖房を取り付けて正解でした。床暖房を入れると予算がアップするのが想像できたので、当初は「いりません」と言っていたんです。でも、担当の小林さんから「お部屋がコンパクトな分、床暖房を入れても費用の増額は限定的です」とアドバイスをいただいて、入れることを決めました。今振り返ると、これは増額になったとしてもプライスレスだったと思います(笑)。

好みを理解してくれたので安心して任せられた

ベッド

ー そうだったんですね(笑)。小林から提案させていただいた部分も多かったのでしょうか。

E様:最初のヒアリングのあと、プランを4つくらい提案してくださったのですが、それを見ながら「この間取りのこの部分が気に入っています」などと具体的な希望をお伝えして相談していきました。それを再度1つのプランにまとめていただき、詰めていきましたね。そうした打ち合わせを通して私の好みを把握してくださって、終盤は私からオーダーしなくても、イメージどおりの提案をしていただけたので、ほとんどお任せでした。選択肢は用意してくださっているんですが、「たぶんこっちを選ぶだろう」とわかっていらっしゃる気がしましたね(笑)。おそらく私だけに対してじゃなくて、他の施主さんにもそうなんだと思います。一番最初に事例紹介を見て感じたセンスの良さというのは、そうした部分なのかもしれません。個々のお客さんの好みや要望に寄り添いながらも、プロとしてのアドバイスをしてくださるのは、EcoDecoさんにお願いしてよかったことのひとつです。

ー 家全体のテーマやテイストはどういったものでしたか?

リビング

E様:マテリアル(白でプレーンな基調)以外の部分に関しては、自分の中ではしかとしたコンセプトは持っていなかったと思っています。ヒアリングシートを元にしたやりとり後に「緩む贅沢」というコピーをいただき、そちらではじめて自分の中にあった気持ちに気がついたというように感じています。漠然としたイメージでしかなかった要望を、プロの力で見事に汲みだしていただいたという印象を持っています。

ー お部屋全体も色数が少なくて、すっきりしていますね。家具は新しく買い揃えられたんですか?

E様:ほとんどの家具は引っ越しのタイミングで買い揃えました。これまでも雑貨や家電は好みのモノを揃えていたんですが、家具となるとなかなか買うタイミングがなくて。特にこだわりを持って選んだわけではないのですが、不満も捨てる理由もないので使い続けていた家具も多かったんですよね。でも、この部屋に引っ越すことになって取り替えるきっかけができて、家具にも自分の好みを反映できるようになったのはうれしかったです。ダイニングチェアはマルニ木工のものです。EcoDecoの天井さんのブログで見て気に入ったことをお伝えして、手配していただきました。テーブルはダイニングチェアに合わせて、小林さんにデザインしていただきました。この部屋の間取りなら、四角いテーブルだとスペースに余裕がなくなるので、丸がオススメだと言われたんですが、既製品だと直径が大きいものが多くて、なかなか理想のサイズが見つからなかったので、造作していただきました。

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スタッフ自宅リノベ日記□設計編-7.家具選び|EcoDecoスタッフblog

コンパクトな間取りでも広がりを感じる工夫が多々

全体

ー 間取りというと、寝室やキッチンを独立させずリビングとつなげることで広さを感じますね。

E様:もともとは二間に仕切られた間取りで、ベランダ側がベッドルームでした。玄関から向かって右の小窓のある部分は浴室でしたね。浴室を反対側に移動させて、寝室、リビング、キッチンは壁で仕切らず、なるべく広さを取っています。寝室やキッチンは、本来はあまり見せたくないプライベートな空間ではあるのですが、この部屋に遊びに来るのは親しい人ばかりなので、そこはあまり気にせず、広さを優先しましたね。キッチンは家の中で一番ごちゃごちゃしそうなエリアだと思ったので、白で統一して、収納スペースもきちんと設けて、なるべくシンプルであることを心がけました。IKEAのシステムキッチンなのですが、引き出しが浅い2段になっていたりと使いやすいですよ。

ー 浴室を移動させたのはなぜですか?

E様:玄関を開けて部屋がすべて見通せてしまうのが嫌だとお伝えしたら、浴室を移動させることでS字の動線になってしっかりプライバシーが確保されるよう提案してくださいました。

ー なるほど。そういえば壁や扉がなくても床や天井の素材の違いでもゆるやかにゾーニングされているんですね。

E様:そうですね。ベッドルームは少し視線を下げるイメージで、天井にルーバーを設けてあります。これはキッチンの排気ダクトが梁をまたぐのを目隠しする役割もあるのですが、強度が高いので収納スペースとしても活用できますし、洗濯物をいったんここでハンガーにかけてからベランダに干したりもできますし、視覚効果だけでなく実用性もありますね。

ベッドルーム

E様:リビングの床は、部屋全体のアクセントになるよう、ヘリンボーンにしていただきました。ヘリンボーンのフローリングに憧れはあったものの、高価なイメージがあったので無理かなと思っていましたが実現できました。ソープフィニッシュで仕上げて、マットな質感にしています。私がピカピカした雰囲気よりも、マットな質感やシンプルでさっぱりした雰囲気が好きなので、そうした好みを理解したうえでこの仕上げを提案してくださったんだと思います。時間が経つと風合いが出てくるそうなので楽しみですね。寝室部分の床はサイザル麻のカーペットです。夏は素足で歩くと心地いいですよ。遊びに来る友人たちからも「気持ちいい!」と好評です。

ー リビングの床とベランダのブラインドは面積が広いので全体の印象を左右しますね。

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E様:ベランダのブラインドはバーチカルブラインドなんです。縦型のブラインドで、デザインもすっきりとしていてシンプルですが、ひとつひとつのルーバーの間にレースが付いているので、ブラインドを開けても目隠しのようになります。たっぷりと光は差し込みつつも、外からの視線を気にしなくていいので、お気に入りです。

ー よく見ると窓ごとにブラインドの仕様が異なるんですね。

E様:EcoDecoさんの事例紹介で見つけた、プリーツスクリーンが素敵だなと思っていましたが、結果的にそれはリビングの手前のガラス扉だけに採用しました。打ち合わせの段階では、浴室への採光用につけたベッドサイドの窓にも、プリーツスクリーンをリクエストしていたんです。寝室なのでメタリックなテイストよりも優しい印象のほうがいいんじゃないかなって。でも、小林さんから「ここは角度の調整だけで開き具合をコントロールできる普通のブラインドで、ピッチの細かいものがいいですよ」とアドバイスをいただいて。実際に住んでみて、その通りだったなと実感しています。プリーツスクリーンだと質感はいいんですが、開けるか閉じるかの二択になってしまうので、やっぱりブラインドにしてよかったですね。

木材の質感や色味の使い分けでシンプルな中にも柔らかさを演出

ダイニングキッチン

ー 本棚やAVボードも造作なんですね。

E様:はい。造作の棚とベッドルームの壁はタモ材を使っています。木材としてはフローリングでも使っているオークが好きなんですが、他の方の事例を見ている時にタモもおもしろいかもと思って。メープルのような明るいトーンでもなく、チェリーやチークの落ち着いたトーンでもない少し柔らかい雰囲気ですね。床、テーブル、ダイニングチェアはオークですが、木目が詰まっていてはっきりした素材なので、全部をオークにしていたら印象が強すぎたかもしれません。

DIY未満の小さなアイデアが日々を快適にしていく

洗面

▷ミラーはE様邸のオリジナル品。あるようでない、シンプルでいて柔らかみのある印象。

玄関

▷40平米未満のワンルームながら玄関から室内が丸見えにならない。

ー 洗面はすっきりしていてモダンな雰囲気ですね。

E様:スペースの都合上、洗面とトイレは分けませんでした。広くはありませんが、その分いろいろと工夫していただいています。このタオルハンガーは引っ越してから取り付けていただいたものですが、デザインを見て「これならドライヤーも掛けられそう!」とひらめいて、下にももう一つ取り付けていただいてドライヤー置き場にしたんです。

ー グッドアイデアですね!玄関のニッチに飾られた小物選びや道具の使い方など、随所にE様のモノ選びに対する美意識が垣間見えます。

E様:暮らし方や時間の使い方を、自分できちんと設計したいという想いがあるんだと思います。リノベーションをするにあたって、棚作りやペイントなどはほとんどしていませんが、たとえばゴミ箱の底面にタイヤをつけて転がせるようにしたり、棚のレールに蝋を塗って滑りを良くしたり、DIYよりももっとささやかな、生活をする中での工夫やアイデアみたいなことはたくさんあるんですよね。日々の生活をより心地いいものにしていくことが好きなのかもしれません。

ここで暮らし始めて心地よさの選択肢が増えた

ダイニング

ー ご自宅ではどこで過ごすことが多いですか?

E様:寒い時期は床暖房をつけて、床にペタッと座っていることが多いですね。引っ越した当初は、念願のソファを購入できたので、ソファで過ごす時間が増えるかなと思っていたのですが、ダイニングチェアに座ってパソコンを触っていることやベッドで読書をすることも多いですし、浴槽が広くなったので、ゆっくりと入浴しながら防水のタブレットで読書をすることも好きですね。以前の家では自宅でくつろげる場所って限られていたんです。でも今は「ソファもいいな」「椅子もいいな」「床でゴロゴロするのもいいな」などと選択肢が増えたのがとても楽しいです。

ー 気分や時間帯に合わせて選べるとリラックスの度合いもより深まりそうですね。

E様:ここで暮らし始めて、生活が激変したというよりも、暮らしのあらゆる部分で少しずつ満足度が上がったことを感じています。キッチンの収納が便利で使い勝手がよくなったとか、蔵書がすべて見えるようになったことで本を読み返す機会が増えたとか。毎日の小さな喜びや楽しみの積み重ねが増えたことがいちばんの変化かもしれません。

ー 日々の暮らしを楽しんでいらっしゃることが伝わってきます。今後はどんな風に暮らしていきたいですか。

E様:引っ越してからのこの1年は、ずっとやりたかったことができる環境になって、ほしかった家具や雑貨を買い集めたりすることを楽しんでいました。本当は繰り上げ返済もしたいので、もっと貯金をしないといけない時期でもあるのですが……(笑)。なので、すでにいろいろと理想は叶っていますが、しいて言うなら、グリーンをもっと増やしたいですね。ベランダの手前に照明を提げられるようにしてあるので、ここに植物の育生を促すライトを取り付けて、グリーンを育てたいです。実は、今日の撮影に備えて、この部屋にシンボルツリーがあるといいかなと購入を検討していたんですが、まだ「これだ!」と思えるグリーンに出会えなくて。満足がいかないモノを買うよりは、時間がかかっても気に入ったモノ、納得のいくモノを手に取りたいんですよね。

ー E様のモノへの愛情がうかがい知れますね。今日はお忙しいところありがとうございました。

まとめ

ダイニング

ご自身の好みにフィットした暮らしを満喫されていたE様。「違うタイプのマンションでもう1件リノベーションをしてみたい」ともおっしゃっていて、リノベーションに満足していただけることに私たちも大変うれしく思いました。仕事も遊びも充実していらっしゃるからこそ、自宅で過ごす何気ない時間もまた贅沢なひとときになるのかもしれません。自分らしくいられる時間の使い方や、本当に心地よく感じるモノで丁寧に紡ぎだされた空間は、E様がいつも輝き続けていらっしゃるパワーの源であるように感じました。


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設計者コメント

kobayasshi270

お仕事やご趣味のアウトドアや旅行など、お忙しくも楽しんでおられることを内見の際や設計の打ち合わせを通じて感じていました。アクティブな方だからこそつくっていく家の中で最大化すべきことは、穏やかな楽しみともいうべき、お酒を美味しく嗜むこと、ぐっすり寝れることなど日常で「ちゃんと緩むこと」と定義して一連のご提案させていただきました。暮らし始めてから朝も昼も夜も平日も休日も、日常に穏やかな楽しみを感じていただけるようで何より嬉しいです。

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